アルゴが私たちに新たな地球観を教えてくれる

研究成果の解説

全球アルゴデータセット「MOAA GPV」

アルゴ観測網は、海洋の水温・塩分などの変動を監視していますが、アルゴフロートによるデータそれぞれの点々をただ描画するだけでは、なかなかわかりにくく、研究への活用もしにくいです。そこで、得られたアルゴデータから水温・塩分をマッピングするツールを開発し、毎月図やデータセットを作成するようにしました。それが「MOAA GPV」です。MOAA GPVは、Grid Point Value of the Monthly Objective Analysis using the Argo data すなわち、Argoデータを各月で全球に格子化したデータセットで、最適内挿法という統計的な手法を使って1度毎の格子に最も適当なデータを推定したものです。これにより、図1のような散布データから、図2のようななめらかな水温分布図を作成することができます。このデータセットは、研究や各種業務に幅広く用いられています。なお、海洋表層から2000dbarまでの水温・塩分と平均値からの差を描画したものが、http://www.jamstec.go.jp/ARGO/argo_web/prod/oi_prs.htmlから閲覧することが出来ます。


出展:Hosoda, S., T. Ohira, and T. Nakamura (2008), A monthly mean dataset of global oceanic temperature and salinity derived from Argo float observations, JAMSTEC Rep. Res. Dev., Vol. 8, 47-59.

図1:2014年3月のアルゴフロート分布図(青色はトライトンブイ)。10dbarの深度で計測されたデータの位置を示している。 図2:図1のアルゴデータ分布から各格子点での水温を計算し図示したもの。空間的に均一な格子点のデータであるため、水温分布もなめらかに描画が可能となる。