第5回ARGO計画推進委員会 議事概要

日 時:

平成14年4月24日(水)14:00〜17:00


場 所:

文部科学省大会議室


出席者:

平委員長、今脇委員、花輪委員、道田委員、吉田委員、小林委員、金澤委員、岡部委員、加納委員、佐々木委員、佐伯委員、堀田委員、竹内委員



議事概要:

議題1「平成13年度の事業実施状況と平成14年度の事業実施計画」

(質疑応答)

平委員長:テクニカルレポートとはどういうものか。

竹内委員:ワークショップの時に配布したもの。

堀田委員:当センターの東京連絡所で3/25に開催したワークショップのこと。

(質疑応答)

今脇委員:フロートの回収を試みるのか?

水野氏(JAMSTEC):できるだけ試みる。

堀田委員:フロートの回収に努める。

今脇委員:CTDによるフロート塩分の較正に関し、誤差が0.01に収まっていないが。

水野氏(JAMSTEC):場所的なズレ、時間的なズレがあるので、ぴったりとは合わない。

竹内委員:4本投入したうち、3本はほとんどゼロである。1本に関しては1/100くらいずれている。現在、ズレの原因調査を行っており、シーバードとメットオーシャンと我々で追求している。

水野氏(JAMSTEC):生物付着を防ぐために防護剤が着いているが、浮上したときに過度に付きすぎてセルを汚している可能性が高い。それを改修すれば良くなる。

花輪委員:プログラムの変更で改善するのか。

水野氏(JAMSTEC):それと、少しハード的にも変更した。

花輪委員:フロートの密度はいつの時点の評価か。

水野氏(JAMSTEC):4月5日頃である。

道田委員:ターミネーションの方策に関し、どのような理屈でこのように決定したのか。最終的には表面に浮上させておくと理解して良いか。それは何故か。

水野氏(JAMSTEC):一つは、このプロジェクトが始まるときに、随分考慮した。廃棄物に最低限合法でなければならない。廃棄物には解釈されないようにしなければならない。そのためには所有の意志を示す。もう一点は、回収計画を持つことである。この二つの点をクリアーしておけば廃棄物とは言われないであろう。やや法律的な解釈で関係省庁と合意した。回収計画を持つのであれば沈んでしまってはほとんど回収計画にはならない。

花輪委員:Stop DivingやStop communicationは何を基準にしたのか。

水野氏(JAMSTEC):電池の性能によるが、回数で規定している。10日に1度浮上すると基本的には電池は4年持つ。140回くらい浮上するが、それでも電池には少し余裕がある。140回を超えたらもうこれ以上潜らないというプログラムにしておく。そうすると数ヶ月は電波性能を持っている。

今脇委員:投入装置とは箱に詰めて投入するだけか。

水野氏(JAMSTEC):滑り台をつけるものもあるが、我々のコンセプトしては、滑り台をつけると研究者が乗船しなければならない。安い・簡単ということ観点からすると段ボールとなる。落とし方や姿勢等、加速度計を入れて相当検討している。

(質疑応答)

花輪委員:平成13年度の事業実施状況の最下行「測量船のCTDによるフロートデータの検証観測を実施した」とあるが、これは地球観測フロンティア研究システムと気象庁が入れているARGOフロートが浮上してくるところで実施したのか。

金澤委員:そうではないある。

花輪委員:これはある意味では非常に大事であるので、共同で実施できるのであれば実施して欲しい。

金澤委員:平成14年度にも予定しており、近くの海域で6月に実施する計画がある。

(質疑応答)

竹内委員:横軸は日緯か。

加納委員:投入してからの日緯である。縦軸はcm/secである。

今脇委員:A-1とB-1で2000mの流速を比較しているが、フロートの2000mの流速を出すためには、いろいろな雑音を除く必要があるが、これは除かれた後のものか。

加納委員:48時間分の潮汐分だけは除いてある。

今脇委員:流速計ではなくフロートの方についてである。2000mの移動距離の他に表面の移動があるが。

加納委員:それは今回は除いていない。そのまま直接ポイントからポイントを単に平均化しただけである。

今脇委員:それが原因かと考えられるが、(係留系のベクトルとフロートのベクトルが)合っているか合っていないか不明である。これはやはり、TOPEX/POSEIDONと比べられれば良いが。横軸に実測流速で、縦軸にフロートから算出したもので比較しないと、合っていると結論されるのはかなり抵抗がある。

加納委員:そのあたりはもう少し今年度詰めていきたい。

今脇委員:間隔が200kmというのは少し広いような気がする。色々試みられて200kmまで広げられたのか。

加納委員:データの数が足りない。アルゴフロートが係留系の近くにないと出来ないので200kmまで広げた。

今脇委員:アルゴ自身は、深いところの流れを計測するのはサブプロダクト。プロファイルをしっかり取ることがメインなので。こちらは相当精度が上がっていると思うのでが、流れの方はもっと色々ノイズを除去されないとこれで深層の流れが分かったというのはちょっと早すぎる。

平委員長:確かに今脇委員のおっしゃるとおり。TOPEX/POSEIDONから求めた流速は、フロートから求めた地衡流速の半分くらいしかないが、はこの程度のものか。0.5位しかでない。

今脇委員:海面高度計のほうが大分スムージングが入っているんですよね。気象研が開発したあれってグリット海面高度計データから海面高度の格子データを作る処理法ではグリッドで平均値を入れますよね。

加納委員:平均とのいうか偏差から求めるたアルゴリズムで、作成したものだ。

今脇委員:その辺で平滑化がかかっていると思う。この図はやはり縦横のスケールを同じで書かないと。正しい書き方で示していただきたい。

竹内委員:今脇委員のコメントに少し補足させていただきたい。たしかに2000mの流速は副産物という面もあるが、それだけに重要性があると言っていろんなところでいろいろな試みがされている。表層に出てきたときに浮いている間はわかるので差し引けるが、上がってくる途中と、上がってきて最初に捉えるまでと、最後に受信されてからまた沈むまで、その辺のが誤差となってくるわけで。
その辺上がってくる途中はどうしようもないが、上がってきた時間とか沈む時間とかわかるのでそれを外挿したりする。

今脇委員:表層の流速がわかるので、それで線形で上がってくるときも線形で仮定してだんだん流されるという、そういうこともできるのではないか。

竹内委員:意外と正しい。それほど悪くないというのが印象。

今脇委員:空間的な分布が入ってごちゃごちゃになっているのか。

竹内委員:気象庁さんのものはわからないが、当センターのものや外国のものでかなりあっているものもある。ケースによりけりであるが。この場所は割と難しい海域であると思う。印象として10日平均をとってみるとまた少し印象が変わるかもしれない。

今脇委員:もう一つ。地衡流の比較があるが、500dbというのは2000mdb位をゼロにして見たものか。

加納委員:1500mが基準である。

今脇委員:これも測点間隔を200kmまで間隔を許した訳か。

加納委員:これは近くにあったもののペアである。ちょうどこの頃2つペアで流れていたので。

石川氏(気象庁):200km以内のペアを選んだ。

今脇委員:200kmであればこの辺りで最大ではないか。少し広いような気がする。これも合っているようで合っていないところがある。

花輪委員:アルゴフロートを6台投入して、4台がかなり短い期間で、機能しなくなった原因は探れるのか。例えば、フロンティアでやっているオペレーションと何が同じで、何が違ってとか何が問題だったのか突き止める算段はないのか。もし分かれば良い教訓となる。

石川氏(気象庁):6台のうち2台稼働とあるが、実際は3台稼働している。3台のうち1台は動いているがデータが完全ではない。周期的に上下はしているがデータが完全ではないので2台としている。残り3台は上がってこなくなった一番の原因は「夏休み」と考えられる。それ以降は、夏休みになったまま止まっているという状況。そのうち1台は夏休みが終わって1度上がってきた。その時には電圧が急に降下して、通常14v位が6vまで落ちてそのまま止まってしまった。他の2台も夏休み中に落ちたという可能性は考えられる。

花輪委員:表面に何ヶ月もいたということか。

加納委員:水面近くにいた。

平委員長:一杯にふくらんでも上に顔を出さないだけであるということか。

竹内委員:上下はしている。二つ可能性はある。当センターのものも前に一度あったが、夏休みになると一生懸命上がろうとして、頑張っていて電池を消耗する。APEXのロットによって仕様が多少違うみたいであるが。もう一つは、ライザー達から報告されたが、急激に電池が下がって、活動を停止してしまうものが今までにいくつかあり、それに関してはWeb社が色々調べた結果、主な原因は使用しているアルカリ電池から水分が出て、それが結露してショートしたというのが原因ではないかということで、その対策をとった去年の夏以降は同じ問題が生じていないと聞いている。

竹内委員:夏休みの方は、バラスティングの問題で解決できる。

今脇委員:この海域は夏休みと言ってもそんなに表面の密度は小さくない。

竹内委員:意外と小さい。

加納委員:フロートの設計が、浮力の大きいところと小さいところがあるで違いは小さい。

平委員長:Webリサーチ社のものか。

竹内委員:気象庁のものはWebリサーチ社である。

平委員長:Webリサーチ社のものでそうなるのか。

竹内委員:Webリサーチ社のフロートはもともと大西洋用に設計されているので、割と海面は密度が下がらない。太平洋に持ってくるとそういうことがある。勿論最近はポンプの容量を増やす等して対策は取れている。それにしてもどこに入れるかによってチューニングしないといけない。

(質疑応答)

今脇委員:歴史データを使った管理はできるのか。

竹内委員:ある程度はできるが、インド洋では2/100くらいが限界。インド洋で1/100を達成するためにはプリキャリブーレーション等を実施するしかない。先日のアルゴサイエンスチーム会議では、海域ごとのリージョナルデータセンターを世界にいくつか置くということが決まった。これは海域全体のデータを各供給国から収集してデータの比較・修正を行う、データの同化モデルとの比較・チェックを行う、各種プロダクトを提供する、データ品質管理の援助、投入計画の調整などの役割を担う。日本は大きなフロートの供給国であるので、この役割を引き受けざるを得ないだろう。太平洋に関しては日本が中心となるべきだとの方向になっている。

今脇委員:太平洋全体か。リージョナルデータセンターの役割は非常に大切大変だと思うので、ぜひ日本が積極的に参加していただきたい。

竹内委員:皆様のご協力をお願いしたい。

今脇委員:日本だけでなくPMELやIPRCとかオーストラリアも実施しているか。

竹内委員:オーストラリアはインド洋の方。インド洋に関してはインドが中心となってオーストラリアのCSIROが協力すると。大西洋に関してはフランスが中心となって他の国と実施している。南大洋に関してはイギリスが手を挙げている。

平委員長:投入計画はどの程度コーディネーションできるのか。

竹内委員:強制的なコーディネーションは考えていない。半年に一度くらい各国のプランニングを集めて、この辺りが重複しているとか、その程度である。当面は、太平洋に関しては、アメリカがコーディネーションをしてくれることになっている。将来的には恐らく日本が実施することとなる。

今脇委員:是非頑張って、PMELやIPRCと協力してしっかりとした体制を作っていただきたい。

(質疑応答)

モデルの高度化・研究開発・データ同化について竹内委員より説明(資料1-7)

(質疑応答)

道田委員:コスト関数の計算結果の図はどう見るのか。

竹内委員:同化のイタレーションの回数。コストは誤差の最小二乗法で計算する。それの減り方を示している。それぞれ、塩分とか水温とかどこのコストが下がらないかとかどのくらい下がったのかがわかる。

平委員長:赤いTMとは何か。

竹内委員:mean temperatureである。

今脇委員:研究担当者は誰か。

竹内委員:観測フロンティアの研究者が1名。地球フロンティアの淡路さんのグループと共同してやっている。淡路さんのところで開発した手法をこちらに適用している形で実施している。

(質疑応答)

今脇委員:予測するというは、10度×20度の平均を予測するのか。

佐伯委員:10度×20度で予測された水温ということである。

今脇委員:分解能は10度×20度ということか。

佐伯委員:そのとおりである。

竹内委員:その定義で1℃以下というのはかなり意欲的というか大胆。97年の例でも、エルニーニョの時のペルー沖の水温を4ヶ月前に1℃〜2℃の精度で予測できたところはない。

佐伯委員:海域の状況にもよるが、例えば、エルニーニョの発生する直前では悪くて、発生すればそれなりに良くなる。

竹内委員:目標は、あるボックスの時系列で見て一番悪いときを1℃に抑えるというのではなくて、その時系列の最小二乗みたいなものを1℃に抑えるということか。

佐伯委員:その時々を評価期間で平均する。これを2002年に1℃にする。2002年度くらいには初期的なモデルの改善ができ、初期値が良くなっている。ニューメリカルな目標をこのような形で立てたということ。この場で色々ご意見を頂きたい。

今脇委員:確認だが、3番目に書いてある予測誤差の絶対値の最大とあるから、結論としてはエルニーニョの起こっているあの海域の誤差を改善するということで宜しいか。

佐伯委員:頻度分布からいえばそうである。かなりその近くとなる。

今脇委員:2004年には、エルニーニョの起こっているところで予測の誤差を0.5℃にする訳ですか。

佐伯委員:いずれにせよ、いろいろな設定の仕方があるが、もう既に例えば、最大でないところでは1℃を大きく下回っている。私見だが、リーズナブルな目標を現状から少しずつ良くしていくのが真意である。このような目標の立て方が技術開発等をアクセレレートするような話になれば良いと考えているいう観点で。数字が一人歩きしていているところで非常に悩ましい感じで選んだ結果である。

今脇委員:高い目標を掲げるのは良いことである。努力していただきたい。しかし余り高すぎると最後の評価の時に、0.5℃を目標にしておいて達成できなかったときに問題があるのでないかと。

佐伯委員:この数字を少し変えたいという気はあるが、もう宣言してしまい変えられない。

今脇委員:このプロジェクトが始まる前にか。

佐伯委員:そういうことである。本当はいろいろな目標の設定の仕方がある。例えば今6ヶ月先の予測の精度が2℃、3ヶ月予測精度が1℃であるのであれば、2年後には、現在3ヶ月先の精度を4ヶ月先に延ばす、5年後には6ヶ月先に延ばすと言う方法もある。精度の実際の数値を見ると、少ししか読めなくても結合モデルを使用した時にそれなりに使えるというような評価があると思う。この数字に捕らわれるのであれば、2002年度にはこの近くになって、その2年後にはもう少し、0.5℃までとはいかなくともいが、例えば0.8℃付近までいけば実現できたら良いと思っている。どうしてこれが良くなったかという分析が必要で、モデルが良かったのか実データが良かったのかあるいはデータ同化のシステムが良くなったのか、というようなところが技術的に評価できれば、私見だが十分ではないかと考えている。

花輪委員:全てが絶対値で議論したいというところに来ている訳である。大気モデルに対するフラックス補正とか、海洋モデルに対するフラックス補正とか、やってはいけないことを実際にやってしまう。それは何故かというと全て絶対値で物事を表現したい。だから予測精度1℃以内となっているが、ベースというのは、きちんと絶対値の水温があって1℃という訳である。そこに無理があるような気がする。 本当にモデルで良い予報をするのは、やはり、フラックス補正などしないきちんとした大気?海洋結合モデルの物理を表現するようなモデルを作っていくことだと思う。ただ、限られた年限、限られた資金、限られたマンパワーで其の目標を実現するためには、これもやむを得ないと思うが、大変気になる。

佐伯委員:確かに絶対値的な値に縛られているのはやむを得ないところがある。やむを得ない目標であっても、それなりも科学的な分析をするために、それなりの資料になるものを掲げて、実質的には1℃、0.5℃とペアになるものを設定せざるを得ないと考えている。世論的には数値的目標というのは、国土交通省でも色々掲げている。良いか悪いかは別として、一般の方々にも理解していただける。数値だけにとらわれることなくこの数字に引き吊り回されないように技術開発を行っていきたいとは思っている。

今脇委員:数値目標を立てさせられているのはここだけのようだが。

佐伯委員:前回の評価・助言会議では竹内委員の事業も数値目標を立てるように言われているはずだが。

竹内委員:この問題はある意味重要と考える。このミレニアムは、推進委員会全体の責任となる訳であるが、一番分かりやすいのが、このプロジェクトの結果が例えば0.5℃とか70%で見られる訳ですよね。これはある意味で、私見だが、非常に真面目な定義である。誤魔化すのも問題であるが、ここまで難しい目標にする必要があるのか疑問である。

佐伯委員:目標数値を達成しなければいけないという話であれば、竹内委員の意見になるが、逆に最初から目標の数値はなかなか難しいが、せめて1℃が0.8℃とかこのプロジェクトを実施した成果が現れてくる。具体的には、アルゴのフロートで塩分・水温のプロファイルのデータ、あるいはデータ同化システムが向上したなどといったようなところで、最後はご理解を頂くしかないと考える。

今脇委員:竹内委員がおっしゃったように、今これが一番厳しいやり方である。 誤差の一番大きいところを0.5℃にすると。もう少し全体で誤差がこれ位というような、緩いカウントの仕方もあるのではないか。

佐伯委員:これは計算が一番悪いところを選んでいる。32の海域のうちワースト30を平均にする方法が考えられるが、ひょっとしたら現在達成しているかもしれない。

議題2「作業部会からの報告」

(質疑応答)

平委員長:ARGOデータ管理小委員会というのはAICとは別なのか。

竹内委員:AICは機関のようなもの、ARGOデータ管理小委員会は各国の専門家が集まっている。

平委員長:年に何回か開催しているのか。

竹内委員:必ずしも定期的ではないが、年に1〜2回程度開催している。今年の秋で3回目。

平委員長:次回はその会議のことを報告してください。

(質疑応答)

今脇委員:ロシアのEEZクリアランスが困難な理由は何か。

竹内委員:国家としてアルゴフロートに対する警戒心が非常に強い。ロシアに関しては共同研究的なことをやっていくしかない。

花岡氏(文部科学省):先日、日露の合同専門家会合というのがあって、産業科学省、税関の方等と話し合いがあった。彼等によれば7つの関係する省があってどこかが反対すれば、科学技術省でも国内法が優先のため無理に通せないとのこと。アルゴそのものをロシア軍が認めていないとのこと。「みらい」が入れなかったのは、ある省で許可がおりなかったとのこと。この問題に関しては若干の進展があり、ワーキンググループのようなものを作って、その場で共に議論することになっている。先般も来日された方とその持ち方等について話し合いを実施した。急げと言われたので回答を返したが、返答はない。

今脇委員:進展はあるか。

花岡氏(文部科学省):話し合いの場もあり、進展はありましてそれにはARGO計画を乗せると言っている。まず、勉強が大事であると。最初からだめだというのは良くないと言っている。先ず勉強することから始まるはずと言っているので一緒に勉強していくことになった。当然JAMSTECからも来ていただいて色々やろうと考えている。

平委員長:ロシア自体はどうか。

竹内委員:ロシアもサイエンティストは興味を示している。Science Teamにも必ず代表が参加している。実際にアメリカと共同でオホーツクに入れている。Science Teamでロシア海域に入れようとしたところ拒否されたと話をしたら、ロシアが今年2個ですが、フロートを投入する計画があるそうなので、代わりに入れましょうと言ってくれている。花岡室長がおっしゃるとおり、全ての省がクリアできないと難しいという問題があるが、徐々にという感じである。

議題3「平成12年度評価・助言に対する取り組みについて」

(質疑応答)

吉田委員:これは平成12年度の事業を対象にして、評価助言会議では6月に評価報告書を提出した。この評価報告書で指摘された事項について、それぞれの省が取り組みの案を作成した。委員の皆様には委員会に先立ちまして配布させていただいて、ご検討をお願いしているところではございますが、本日はこの場で御議論していただいて、評価助言会議に提出させていただきたい。本日の議論を基にいたしまして、この取り組み案をもう一度見直してARGO計画推進委員会(案)という形で、5/13に第6回の評価・助言会議があるが、その場に提出させていただきたいと考えている。資料3をご覧頂くと左側に事業名があり、その右側に評価・助言、これが評価・助言会議で指摘された事項であります。その右側に各省の取り組みがある。

平委員長:平成13年度評価はどうなるのか。

事務局:平成13年度の評価は今度の5/13の評価・助言会議で報告等とともに検討して、評価委員の先生方が評価報告書の纏めを行うことになっている。

平委員長:1年後にはまた平成13年度の評価・助言がある訳ですね。平成12年度の実施に関し、昨年度、評価を受けたということですね。1ページ目で何かあるか。

道田委員:評価・助言会議の意見を聞いて、そのように実施すると回答したところ以外で、何か問題があるところを御説明いただくと宜しいのではないか。難しい個所や、反論・言い訳を書いているところを検討すれば宜しいのでは。

吉田委員:大体このようにするという回答ぶりであるが、今度の5/13の評価・助言会議で問題になると思われる個所は、1枚目のトップの「プロジェクト全体/現状分析」というところで、評価・助言会議から、「事業計画のシナリオは十分考えられているが、それらを統合する部分でのシナリオが十分でない。」というご指摘がございまして、ARGO計画全体に関わる問題ですけれども、ここの部分について我々としては「モデルの高度化・研究開発」について作業部会を設置したらどうかと提案し、ここで統合する部分のシナリオを検討したいと考えている。

平委員長:トライトンブイについては、中緯度はこのとおり実施しないのか。

堀田委員:中緯度の計画は、技術的に困難なため中止した。

今脇委員:3ページ目「アルゴフロートの軌跡から深層での流速を議論するには、海面浮上時の影響も考慮して慎重に進めること。」というご指摘はごもっともだが、発表したという回答はいかがなものか。答え方としては、ご指摘はごもっともでこういう成果も出しているという表現にした方が宜しいのではないか。

平委員長:本日係留系の2,000mについては実施したと。そのデータは示されたと。

今脇委員:検討しているという感じだが、あれでもう結果が正しく出るにようになったとは言えないと思う。論文を発表したというのは、どのような内容であるのか。

竹内委員:テクニカルレポートに発表した。

今脇委員:その内容は。

竹内委員:浮上してから最初に受信するまでと、最後に受信してからサーミス沈下するまでをエクスタボレーション外挿する等。

今脇委員:中身が分からない。

水野氏(JAMSTEC):先日配布したテクニカルレポートに入っている。

佐伯委員:取り組みの中に掻い摘んでエッセンスを記述してはどうか。

今脇委員:検討の一部としてこういう成果があったと記述した方が宜しい。

平委員長:4ページはいかがか。相模湾に海上保安庁の海洋短波レーダを展開する計画はどうなったか。

金澤委員:現在設置のための作業を進行している。

佐々木委員:まだ出来上がってないが、今年度半ばにはできる予定。

今脇委員:4ページ目についていくつかあるが、「その他」の所に専門家でない人にも役割がわかるようにとあるが、専門家でもなかなか良くわからない。役割を説明していただきたい。その上に、アルゴフロートデータと結びつけて利用するということをどのように考えるかとあるが、大事なことだと思う。回答の方を見ると、データをモデルに入れてやるから十分活用されていると簡単に読めるが、それでは海洋の観測をすれば全て関係があると答えていることになる。最初の推進委員会の時にも議論となったように、この短波レーダというのはアルゴでは測らないようなりにくい部分を測っているところがポイントとなる。この委員会プロジェクトはアルゴと略称されているが、高度海洋観測監視システムというのが正式名称なので、高度海洋観測監視システムの中であれば入らないこともないと思う。取り組みをこのように書くよりは、もう少しアルゴを補完するものとして高度海洋観測監視システムの一部として境界流を測るのだという説明が良い。それでアルゴを補完するような書き方にした方が宜しいのではないか。

佐々木委員:修正させていただきたい。

今脇委員:もう一つ、上から2番目の、係留した流速計と比較した計測があるが、回答を見ると、地衡流が成り立っているようなことをやっかどうかの検討をしている。密度場で得られた流速、簡単に言ったら地衡流だが、600mの流速と、地衡流で2,000mとの差で計算したものが一致するというテストをしているということか。本来はこのプロジェクト自身は、地衡流が成り立とうが成り立っていまいが、モデルの中にデータを入れていくのだから、そういう意味では地衡流は表に出ない。前の委員会の時も気になったが、地衡流の検証というのは表だってこのプロジェクトの中にはで、学問的にはおもしろいが、入りにくい気がする。学問的にはおもしろいが。 2,000mの流速を測りたいというのであれば、弱すぎて流速計ではなかなか精度がでない。、と取り組みの内容を見ると読める。これでは流速計では測れませんね。 最後に十分精度があると言い直しているのは、地衡流で、上の600mのところでは20〜30cmの流速があるが、それと比較するのであれば、下の方は測れていなくても精度良く測れると。地衡流の検証には使えると聞こえる。

加納委員:確かに2,000mのところでの精度がどの程度かは疑問であるところである。

佐伯委員:評価・助言に対しての回答になってしまった。オーバーオールな指摘として今脇委員が考えられているような論理からはずれている。もう少し良いポジティブな対応としては次のように考える。高度海洋監視システムの中に含まれている。高度海洋監視システムである。そこの中で、海洋の監視という中で、海洋データ同化システムのアウトプットの確認として今回の係留計による流速データを利用するということである。データ同化と実データを比較する。この指摘に関してはこのような主旨の答えにならざるを得ない。なお書きで、データ同化のアウトプットの検証に活用すると。

花輪委員:4ページ目の一番上の指摘には主語がないので答えようがない。それから3番目の短波レーダの役割を平成13年度中に目途を得ることとあるが、ここは短波レーダは十分な精度でモニターを3時間毎にしているという答え方になると思う。

佐々木委員:3番目の方ですが、その時にはまだ動いていなかった。現在データは取れている。

花輪委員:十分果たし得ることが分かった、というのが答えになる。

佐々木委員:今となってはそのように言える。

平委員長:花輪委員がわからないというのはどういう意味だったのか。精度というのは例えば塩分センサーの精度とかそういう意味か。

花輪委員:「検証のためには」というところまでは良く分かる。そのためには「何を」がないので全然分からない。「何の」見通しを得るのかわからない。

花岡氏(文部科学省):評価委員の方が、アルゴ計画に余り関係ないことがやられている、と周辺の観測について強くおっしゃっていた。検証のための必要性を示せと。どう役に立つのかが不明であると。抜けていることがあるとすれば、色々実施していることが何故アルゴフロートの精度向上に役立つのか不明であるので明示するようにということ。

花輪委員:検証のために、本課題はどのような寄与、貢献するのか13年度中に示すということか。

花岡氏(文部科学省):そう理解する。後の指摘もこういう意味で、どう利用するか不明であると指摘されている。

平委員長:アルゴと書かれているので、全てがアルゴと誤解されている。

花岡(文部科学省):関連性がよく分からないと言われている。

今脇委員:アルゴという略称で言うと影響が大きいと思う。

竹内委員:各報告の中で評価・助言会議全員の意見をまとめたものの他に、各委員が個人的に書いたものをまとめたもの。だから必ずしも評価委員全体で評価するというものでなく、各委員の個人的な意見が入っている。必ずしも全体として整合性が取れている訳でもない。

平委員長:いずれにせよ、高度海洋監視システムの一環で実施していることを説明しておくと良い。

加納委員:これは平成12年度の評価であり、まだ余り結果がないときのもの。今回は割と結果が見えてきたので、書きづらくはない。

佐々木委員:この回答は5/13の評価・助言会議の時点の回答に作り直して宜しいか。前にもこのような議論があって、回答をしているので。

今脇委員:いつの段階の回答かということ。

平委員長:作り直して宜しいか。

事務局:今度の評価・助言会議の時点に書き直して結構だと思う。締め切りは別途相談。

水野氏(JAMSTEC):これは12年度の評価に対する取り組みなので変えられないのではないか。13年度の評価がまた出るのではないか。

吉田委員:評価助言はもう出たが、取り組みは今度の5/13の時点のものを書き加えていただいて構わない。

堀田委員:その後の対策をインテグレートしたもので宜しいのではないか。

竹内委員:11月の評価・助言会議に同じものを提出した気がするが。

事務局:推進委員会で検討するのは今回が初めて。今回の推進委員会の検討を済ませたものを5/13に提出としたい。

平委員長:アルゴ計画推進委員会として評価・助言会議に提出するわけですね。

事務局:そのとおりです。

水野氏(JAMSTEC):これは12年度の評価ではないのか。また13年度の評価が出される訳ですね。

今脇委員:どちらにしても対応が遅い。仮のものが出ているが、最後の返事が1年も2年も後にというのは、もう少し早くならないか。

水野氏(JAMSTEC):フォローアップという理解であった。

平委員長:フォローアップが今だと更に明確になる。しかもこの推進委員会から本日の日付で提出するのであれば内容を改めた方が良い。そのように理解している。 5ページはデータフォーマットなので順調と言うことで宜しいか。6ページについてもリージョナルセンターとしてデータの公表をJAMSTECが担当するということなので、これも宜しいか。GODAEのデータ管理との関係もそのリージョナルセンターに入るわけですね。7ページはどうですか。これもデータクオリティの問題であり、クオリティコントロールもその中に入っているから宜しい。

花輪委員:最後の回答をできるだけ分かり易いように、積極的に表現した方が宜しい。

平委員長:8ページも「努力中である」という表現があるが。

竹内委員:これは実際はホームページに出ているので評価委員も勉強してきてくださいというアピール性があるが、もう少し付け加えたい。そのようなこともあり、先日のワークショップを開催しテクニカルレポートを作成した。

今脇委員:重要な個所だけコピーすれば宜しいのではないか。

平委員長:テクニカルレポートは本日持参してこなかったが、評価委員には配布しているか。

竹内委員:評価委員にも送付してある。

堀田委員:次回また持ってくる。

平委員長:8ページはいかがか。「努力中である」という取り組みがあるが、これも加筆するように。9ページはいかがか。

堀田委員:この部分は、もともとこのプロジェクトの中にモデルの高度化を最後に入れたが、予算的には全く認められていなく将来的にもゼロである。これは地球フロンティアで実施しているモデルの研究開発に組み込んでいくというシナリオを我々は持っている。地球フロンティアでのモデル開発状況についてまで言及されて入ってきてしまっている。地球フロンティアでのモデル開発についても、現在地球シミュレータを動かすための大気?海洋モデルをどうするか、まさに議論の最中で、決定している最中である。この部分は当初から実施すべきであるというご指摘であっても、取り組みの一番最初の4行目にあるように、地球シミュレータの運用の方針を見定めて、大気?海洋モデルについては研究開発を進めていくという方針であるので、あくまでもご指摘があっても15年度から実施するという書き方をせざるを得ないと思っている。この部分は、こちらのミレニアムプロジェクトから切り離してご議論していただきたいところでございますが、ジョイントしていくということで、ご指摘に対してこのようなお答えにしたいという状況である。

平委員長:始めから問答無用というのは困る。このような説明で宜しいか。このページの一番最後に推進方策は、推進委員会で検討することとなるとあるがどうか。

竹内委員:遅くとも平成13年度中には明示するとはどういうことか。

堀田委員:大気?海洋モデルを国内でどのようにするかというのは、この推進委員会で議論することではないと言っていただければよいが。

花輪委員:実際には平成15年度から気候変動予測モデルの高度化の研究が走り出すわけです。

堀田委員:線表上はそうなっている。

花輪委員:それの具体的なアイデアというか、具体的に煮詰める作業がやはりある訳ですね。

堀田委員:このミレニアムプロジェクトというよりは、地球フロンティアのもともとのミッションとしてある。

平委員長:平成13年度中には明示するということに対して宜しいか。しかしアルゴ計画推進委員会ではそれほど検討していなかったと思うが。

竹内委員:今から検討する。

堀田委員:推進委員会として参考として地球フロンティアの今のモデル開発状況を御報告するということでいかがか。

平委員長:宜しいか。それではそういうことで。

竹内委員:ここは表現を変えるということで。推進委員会で検討した結果を。

実際問題としてこのプロジェクトの推進委員会として、どうこう言う問題でないのは確かである。それをどういうふうに表現するか。

道田委員:これは聞かれていることが少し違うのではないか。いろいろなことやっているが、本事業の特色は何かということではないか。

竹内委員:そうだが、それをやっているのは地球フロンティアの業務としてやっている訳であり、地球フロンティアの業務としてやっている方針を、アルゴ計画推進委員会では議論できない。

花輪委員:予算はどうなるのか。配分の仕組み等。ミレニアムプロジェクトの一部が、さらに地球シミュレータの方にわたっているのか。

堀田委員:ミレニアムプロジェクトの中にはこの経費は計上されてない。

竹内委員:ここは高度化と書いてあるが、この年から連携が始まるということ。

堀田委員:15年度からの連携を目指しているところという書き方にする。

佐々木委員:そうすると気候予報の70%の達成のためには、単純にアルゴフロートの観測で得られたデータだけと言うことになるが。こういったことは大丈夫か。地球シミュレータで一緒に解析してモデルを高度化しないとできない、そういう論理ではないか。要するにアルゴ計画の中だけで70%達成が十分説明できるか不安である。

花輪委員:佐伯委員の記されたストーリーの中には、あからさまにはこれは入っていない。

佐伯委員:水温予測モデルが良くなった、データ同化手法が良くなった、気候変動はもちろんこれはもう少し長い視野で見て、物理過程なり海洋過程なりのどういったファンクションがこれに活かされてこうなっているという話になる。そして、こういう風に活かされているというメカニズムが新しく決めた作業部会で具体的に反映していく。

花輪委員:最終的な目標に向かっていろいろな課題がどのように矢印で結ばれていくか、季節予報精度70%向上のための一番太い矢印はどこにあるのか。木本委員は恐らく、この辺のところが一番重要な太い矢印が引かれるべきであろうと思っていらっしゃるのであろうと思う。だからこそ、課題を一刻も早く立ち上げて、きちんとコントリビュートできるようにしなさいというサジェスチョンだったと思う。しかし、佐伯委員の先程の説明は確かにそうだが、この課題が入っている理由のところにあるとは思うが、まず、クリアーできる太い矢印は、海面水温予測モデルみたいなところから来られるのだということであれば、きちんと評価・助言会議に示した方が良い。

竹内委員:前回の11月の評価・助言会議の時に大塚委員が一枚の絵で全体のシナリオを説明して、理解は得られたと個人的に理解している。

堀田委員:しかし、12年度からは進展している。

佐伯委員:早く作業部会を立ち上げて、地球フロンティアとも一緒に勉強させていただくとしか今のところ言えない。木本委員にも作業部会にご参加いただいて。

竹内委員:評価・助言会議の委員がいたら都合が悪いのではないか。もちろん地球フロンティアと作業部会で情報交換するのは良いが、一応地球フロンティアはミレニアムプロジェクトには縛られない立場である。

堀田委員:大きなギャップは、ミレニアムプロジェクトという枠組みは、私の理解では、データ同化つまりデータセットを作るまでが予算上保証されている訳です。大きな目標として長期予報精度を70%上げるというそこは実は予算上将来的な措置がない。データセットを作るまでは同化モデルを作ってやるというところは作業部会でやるが、予測モデルにまでは手を出さない。ですから、気象庁がお持ちの予測モデルを使われてやるのも一つの方法かと考える。もう一つは地球シミュレータまで使ってやらないと70%の予報精度が達成できないのであれば、相当地球シミュレータをインボルブしないといけない。そこは、まだどこまでのモデル、例えばSSTでいいのか、そこはまだ見えていない。

佐伯委員:5年の計画で予算は単年度に付いているが、いろいろなものをインボルブしないといけない。予算措置を実際上はやらざるを得ない。

平委員長:このミレニアムプロジェクトとして予測を70%上げる、高めるということですね。注意のあったように予測精度の向上ということについてはどうか。

佐伯委員:地球フロンティアのモデルの開発・高度化に関わる季節予報モデルをインボルブするようなプロセスである。

堀田委員:答え方の一つの案として、一番最初の省庁連携のモデル高度化作業部会を設置して、そこで連携するというお答えをすることでいかがか。

佐伯委員:異論はない。具体的にはそれしかできない。

平委員長:モデル高度化作業部会は始めから提案があったのか。ここであったのか。

佐伯委員:前年度の評価・助言会議でご指摘があった。

堀田委員:今回初めて評価・助言会議にこれを提案する。

平委員長:そのような方向で宜しいか。10ページは議題1で時間をかけたので省略する。

議題4.その他

第6回アルゴ計画評価・助言会議が5/13(月)10:00から12:00まで内閣府3階の特別会議室にて開催される。次回のアルゴ計画推進委員会は10月頃開催を予定。(事務局)