2017年4月21日から5月25日の予測を検証します

毎月の月末は、過去1カ月の予測を検証する予定です。今回は2017年4月26日号の、4月21日から5月25日までの予測を検証します[1]

図1上段は、4月21日から予測した5月25日の黒潮の状態です。図1下段は、観測値を取り入れて実際に近いと考えられる5月25日の状態です。図2は、同じく、予測値(上段)と実際(下段)の比較を、4月21日から5月25日までのアニメーションにしたものです。

4月26日号の予測のポイントの一つは、黒潮の大きめの離岸(小蛇行)が日本南岸を下流に移動するということでした。5月25日頃には紀伊半島・潮岬付近を小蛇行が通過すると予測していたので(図1上段)、実際と良く合っていたようです(図1下段)。図2のアニメーションもご覧ください。

4月26日号のもう一つの予測は、黒潮が八丈島(図の)の南を流れる離岸流路が続くということでした(図1上段)。この予測は当たらず、黒潮は八丈島付近を流れています(図1下段)。5月の黒潮は大きくカーブしながら流れていました。予測ではカーブから離岸傾向sが黒潮から離れると予測していた一方(図1上段)、実際には離岸傾向sが離れかけています(図1下段)。予測ではこれらの大きなカーブの変化を表現するのが難しかったようです。図2のアニメーションで、予測がどこまで合っていて、どこから外れたか、ご確認ください。

Fig1

図1: [上段]2017年4月21日から予測した5月25日の予測値。[下段]観測値を取り入れて推測した2017年5月25日の解析値。矢印は海面近くの流れ(メートル毎秒)、色は海面高度(メートル)。赤は八丈島の位置。アルファベットp,q..は接岸・離岸傾向の波(今週号の現状・予測参照)。

 


図2:
2017年4月21日から5月25日までの予測(上段)と実際(下段)の比較のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。

 

  1. [1]小蛇行関係については6月に詳しく解説する予定なので、いつもより今月は簡易版です。