2015/04/04~06/11の予測(4/10 発表)

現在、黒潮が八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路が大きく発達しています。四国の室戸岬、紀伊半島の潮岬では黒潮が岸の近くを流れています。九州東岸、四国・足摺岬ではやや離岸気味です。
非大蛇行離岸流路は当面継続するでしょう。四国・室戸岬や和歌山・潮岬では接岸と離岸を繰り返すでしょう。4月前半には黒潮は九州東岸、四国・足摺岬に近づきますが、4月末には小蛇行が発生し、5月に九州東岸、四国・足摺岬で大きく離岸する可能性があります。
現状

図1と図2はJCOPE2で計算した4月4日と4月10日の黒潮の状態です。現在黒潮は、八丈島を南を流れる非大蛇行離岸流路(解説参照)が大きく発達しています。3月27日号で述べた時計まわりの暖水渦が東海沖に存在しています。
室戸岬、紀伊半島の潮岬で黒潮が岸に近づいています。九州東岸では離岸、四国・足摺岬ではやや離岸気味でしたが、しだいに岸に近づいているものとみられます(前回解説参照)。

図1: 4月4日の推測値

図1: 4月4日の推測値。矢印は流れ(メートル毎秒)、色は海面高度(メートル)。海面高度が低いところは海面水温が低いと言うおおまかな関係があります。

 

図2: 4月10日の予測値。

図2: 4月10日の予測値。

 

 

予測

図3と図4は4月27日と6月11日の予測です。黒潮が八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路は当面継続するでしょう。
黒潮の沖側に中規模な渦が何度かあらわれ、下流に流されるため、四国の室戸岬・紀伊半島は接岸とやや離岸を繰り返すでしょう。
4月前半には黒潮は九州東岸、四国・足摺岬に近づくと予測しています。一方、4月末には九州東方に小蛇行が発生し(図3)、下流に移動することで5月に九州東岸から四国・室戸岬まで大きく離岸する可能性があります(図4)。
図5は4月4日から6月11日までの予測をアニメーションにしたものです。

図3: 4月27日の予測値

図3: 4月27日の予測値。

 

図4: 6月11日の予測値

図4: 6月11日の予測値。

 

 

図5: 4月4日から6月11日までの予測のアニメーション。クリックして操作して下さい。途中で停止することもできます。

 


JCOPEの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照下さい。
より専門的な分析に関しては Kuroshio/Oyashio Watch(英語)をご覧下さい。

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