Seasonal Prediction

 Vinarychandran et al. (1999) は、赤道ジェットがインド洋ダイポールモードの発達に与える影響について調べました。彼らは海洋大循環モデルでシミュレーションを行い、海洋の応答を調べた結果、1994年のインド洋における東向きの赤道ジェットが弱いことを示しました。インド洋東部の水位は一年を通じて平年よりも低く、水温躍層と混合躍層は浅く、東向きの流れが亜表層で残っていました。インド洋東部の海面水温と水位の偏差は、インドネシアの沿岸に沿った風に伴う湧昇によって強まりました。モデルの結果は、現場観測と、TOPEX/POSEIDONのデータとも整合的でした。彼らは、風による海洋の力学的な応答が1994年のインド洋ダイポールモードの海面水温の偏差を生むのに役割を果たし、エルニーニョとは独立して大規模な大気海洋相互作用が強化したことを示唆しました。

Zonal currents in the equatorial Indian Ocean during 1993/94

1993/4年のインド洋赤道域における東西流速

Reference: P. N. Vinayachandran, N. H. Saji and Toshio Yamagata, Response of the equatorial Indian Ocean to an unusual wind event during 1994. Geophysical Research Letters, vol. 26, no 11, pages 1613-1616, 1999. (abstract, html, pdf)