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オホーツク海の深海から,ゼノフィオフォア(原生生物:有孔虫)を初めて記載しました.ゼノフィオフォアは,最大で20cmをこえるような大きさになる単細胞生物で,砂つぶを膠着させた殻を持ちます.その殻は非常に脆弱であるため,主に大型生物の撹乱が少ない環境に見つかりことが多い生物です.この生物の特徴は,大きさだけではなく,単細胞生物にもかかわらず2種類の細胞質部位を持ち,それぞれが役割分担をしていそうなこと,周囲の堆積物よりも高濃度に特定の元素を濃縮していることが挙げられます.元素の濃縮は海域により異なっていて,例えば伊豆ー小笠原海溝ではBa,Po,Pbが多く見られるものがあったり,三陸沖の北海道海膨付近では,Ba,Pb,U,Hgが検出されます.今回のオホーツク海のものは、Ba,Siが多く,あまり面白くはありませんが,海洋の年齢?堆積物の古さ?などに応じた元素濃縮をしているのかもしれません.Ba(Bariteとして)が共通して検出されること,海域によっては細胞の毒になるような元素を濃縮しているなど,なぜ特定の元素を濃縮するのか,取り込んだ元素を何に使っているのかなど,謎の多い生物です.

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0967064517303193?via%3Dihub