本文へスキップ

宝箱DOWNLOAD


当研究室における分析法やデータの共有に対する基本的な考え方

研究活動を通して得られた知見は、世の中に発表していくべきものであるが、様々な事情により発表できずに 「お蔵入り」 となるものが多少なりとも存在する。たとえば化学実験法についてみると、近年の機器分析にともなって、研究論文以下マニュアル以上という領域に、研究遂行上きわめて重要な情報が存在することが珍しくなくなってきた。また、もし発表されたとしても、ごく一部の専門家しか目を通さない専門誌などに掲載されるのが普通である。PDF化されない紙媒体においては、ひっそりと図書室に眠っていて、その情報を必要とする人の手元に届かないことも多い。こういった現状は、総体としてみれば研究 (費) の無駄を増やし、最悪の場合、知識の喪失につながっていく。このことをなるべく避けるために、当研究室では実施した研究に関連する情報を可能なかぎりホームページ上で公開していくことにした。

このサイトに載せたものには、多様な情報が含まれている。徐々に整理していく予定であるが、これらの中から重要な情報を見いだし、皆様の研究活動や教育活動に役立てていただければ幸いである。

平成23年5月28日

分野長 大河内 直彦


総説・解説等


海に生き物はどれだけいる?(2013) 大河内直彦 科学 83(12)
pp.1324-1325
テトラピロールと地球環境 (2013) 大河内直彦 科学 83(7)
pp.722-723
ウナギレプトセファルスの食性を知る (2013) 大河内直彦, 塚本勝巳 科学 83(4)
pp.366-367
進化する生体分子 (2013) 大河内直彦 科学 83(1)
pp.14-16
分子化石の系譜 (2012) 大河内直彦 科学 82(10) pp.1064-1065
分子の年齢が浮き彫りにした研究の 「落とし穴」 (2012) 大河内直彦 科学 82(7) pp.707-709
三度目の春を迎えつつある放射性炭素年代法 (2012) 大河内直彦, 横山祐典 科学 82(5) pp.483-485
エコに暮らす深海底の微生物 (2012) 大河内直彦, 高野淑識, 野牧秀隆 科学 82(2) pp.141-143
縄文人の食性:新しい方法論からの視点 (2011) 大河内直彦, 内藤裕一, 力石嘉人, 米田穣 科学 81(11) pp.1116-1117

琵琶湖の富栄養化と生態系の変化 (2011) 大河内直彦, 小川奈々子, 力石嘉人 科学 81(7) pp.621-623
生態系研究の新しい方法論 (2011) 大河内直彦, 力石嘉人 科学 81(3) pp.201-202
生態学指標としての安定同位体:アミノ酸の窒素同位体分析による新展開 (2007) 力石嘉人, 柏山祐一郎, 小川奈々子, 大河内直彦 Radiosotopes
56(8)
p.463-477
生き物同士が織りなす食物連鎖構造が、炭素と窒素の安定同位体比を用いて記述できることは長らく知られてきた。ところがアミノ酸の窒素同位体比を用いると、生き物の栄養段階を従来法よりもさらに精度よく知ることができる。ここに示した3本の解説は、その原理と応用例についてわかりやすく説明したものである。

海洋無酸素事変 -地球のダイナミックな営みを探る (2010) 大河内直彦, 黒田潤一郎 科学 80(11) pp.1117-1123
白亜紀に起きた海洋無酸素事変時に、海底に広く堆積した 「黒色頁岩」 に関する最新の研究成果をまとめたもの。石油の根源岩となった有機物に富んだこの岩石が、意外なことに地球のダイナミックな姿を写し出していた。

分子内同位体比で観る海底下のアーキアの生態:エーテル脂質分子内のサルベージ経路と新生経路を例にして (2012) 高野淑識, 力石嘉人, 大河内直彦 地球化学 46 (Geochemistry) pp.113-128
海底下の地下生物圏:過去と現世のリンクを担う生物地球化学プロセス (2010) 高野淑識, 大河内直彦 地球化学 44 (Geochemistry) pp.185-204
アミノ酸の窒素同位体比を用いた水棲生物の栄養段階の解析 (2010) 力石嘉人, 小川奈々子, 高野淑識, 土屋正史, 大河内直彦 地球化学 44 (Geochemistry) pp.233-241
物質進化と極限環境の地下生物圏に関する有機地球化学的研究 (2008) 高野淑識 地球化学 42 (Geochemistry) pp.23-40

アミノ酸の窒素同位体比を用いた生物の栄養段階の解析: 陸上環境を含めた生物生態系の解明に向けて (2011) 力石嘉人, 高野淑識, 小川奈々子, 佐々木瑶子, 土屋正史, 大河内直彦 Researches in Organic Geochemistry 27 pp.3-11
アミノ酸の天然レベル窒素安定同位体組成を用いた食物解析 (2009) 小川奈々子, 力石嘉人, 大河内直彦 臨床化学 38(3)
pp.266-271

海底下に棲息する微生物の代謝を in-situ 13C-tracer法で解明する (2011) 高野淑識, 野牧秀隆, 大河内直彦 Isotope News 684 pp.8-13
海底下の性状未知アーキア(古細菌)群集の代謝を読み解くアプローチとして、405日間の13C-現場培養実験を行った応用研究を解説したものである。培養器の詳細は、Nomaki et al. (2006) に記載されている。暗黒でエネルギー供給の限られた海底環境に棲息するアーキアは、仲間が生産した軟組織 (バイオマーカーを含む) を 「リサイクル (再利用) 」 しているという生態が明らかになった。

チェンジング・ブルー:気候変動の謎に迫る (2010) 大河内直彦 Blue Earth 106 pp.28-31
大河内の著書 「チェンジング・ブルー:気候変動の謎に迫る」 を要約して解説したもの。気候変動のからくりについて古気候変動の視点から述べている。JAMSTEC広報誌 「Blue Earth」 に掲載されたもの。

クロロフィルの分子化石ポルフィリンの地球科学 (2009) 大河内直彦, 柏山祐一郎 光合成研究 19(3)
pp.141-153
堆積物中に含まれているクロロフィルの分子化石であるポルフィリンを用いて、過去の海洋表層環境を復元する方法論の概説。


実験法等


イオン交換カラムクロマトクロマトグラフィーによるアミノ酸の分画・脱塩法 高野淑識 2012.04.27
アミノ酸の分子レベル安定窒素同位体比分析法 ~GC/C/IRMSでの同位体比測定~ 力石嘉人 2011.05.09
アミノ酸の分子レベル安定窒素同位体比分析法 ~N-ピバロイル-アミノ酸-イソプロピルエステル誘導体化~ 力石嘉人 2010.09.16
微量湿式分析による分子レベル同位体比の品質管理と確度向上:特に天然存在比の正確な評価とStable Isotope Probing (SIP) 法の応用に向けて (2010) 高野淑識, 力石嘉人, 大河内直彦 Researches in Organic Geochemistry 26 pp.81-93


和田文庫


和田 英太郎先生 論文リスト 和田英太郎 1967~2013年

Nitrogen isotope fractionation and its significance in biogeochemical processes occurring in marine environments. (1980) Wada, E Isotope Marine Chemistry pp.375-398
この論文は、海洋表層において藻類が硝酸などを窒素源として取り込む際の窒素同位体分別についてまとめた論文である。出版されてからすでに30年以上が経つが、いまだに引用度の高い重要な論文である。

The isotope effect on the nitrogen in biochemical oxidation-reduction reactions. (1971) Miyake, Y / Wada, E Records of Oceanographic Works in Japan 11(1) pp.1-6
The Nitrogen Cycle in the Sea. (1968) Miyake, Y / Wada, E Records of Oceanographic Works in Japan 9(2) p.197-208
The abundance ratio of 15N/14N in marine environments. (1967) Miyake, Y / Wada, E Records of Oceanographic Works in Japan 9(1) pp.37-53
この3本は、和田英太郎先生が東京教育大化学科博士課程時の研究を、指導教官であった三宅泰雄先生とともに発表した論文である。海洋における窒素同位体比の分布を初めて明らかにした研究で、現在でも貴重なデータを数多く含んでいる。入手しにくい雑誌に発表されたため、なかなか手に入れにくいので、ここに載せることとした。