深海生態系研究チーム このチームについてメンバー研究紹介活動研究成果ギャラリー

深海生態系研究チームについて

あなたは「深海」という言葉から何をイメージしますか?低温・暗黒・高圧の環境,大きな口・鋭い歯・発光器を
もつ深海魚,マッコウクジラとダイオウイカの戦い,はたまたジュール・ベルヌの海底2万マイルでしょうか.高い水圧に阻まれて気軽に訪れることのできない深海域には,まだまだ沢山の不思議が残されているはずです.私たちは,深海域のどのような環境に,どのような生物が,どのような生き様をもって暮らしているのかを明らかにしたいと考えています.

地球上で生物が生息できる空間(体積)は,陸上が0.5%,残り99.5%は海洋です.
ここで海の200m以深を「深海」と定義してみます.海洋の平均水深はおよそ
3800mなので,深海という空間は海洋のおよそ95%を占めることになります.
深海域は,地球の生物生息圏としては最も大きな空間と言うことができるのです.

南極海の深海域でなされた海外の研究では,採集された等脚類(甲殻類の1グループ)のうち86%の種が未記載種だったと報告されています.こういった未知なる種の探索や生物群集構造の理解は,深海域で進んでいるとは言えません.日本近海を含む西太平洋においても,私たちがまだ知らない生物種が沢山いることでしょう.また,既知の深海性種においても,どのような進化の過程を歩んできたのか?生物群集はどのような作用(生物同士の食う・食われる,餌を巡る競合,能動的・受動的な移動,など)の結果,成り立ち,生態系内でどのような役割・影響をもっているのか?などについて良く解っていません.

深海には,植物が光合成をおこなえるだけの光が届きません.そのために動物にとっては慢性的な餌不足の世界と言えるでしょう.そのような環境で生きていくために様々な工夫が生まれました.発光性のルアーを持って餌をおびき寄せる,水流・振動・化学物質を感知する能力を高める,出会った餌を確実に捕らえるために歯と顎を強大化させる,などが例としてあげられます.また,「光に頼らず他の方法を」ということで,海底温泉中の成分を使って有機物合成を行うバクテリアとこれに依存・共存する底生動物もいます.海底から吹き出す熱水の近傍に暮らすために,高い温度耐性を有するゴカイも知られています.深海生物にどのような工夫があり,それはどのように獲得されたのか,そして我々が応用出来る可能性はあるか?とのテーマも発展途上です.

研究内容はこちら

Copyright © Deep-Sea Ecosphere Research Team. JAMSTEC