

バイオテクノロジー発展の歴史とともに、これまでにも生物の有用機能を産業利用する取り組みが、世界中で精力的に行われてきました。海洋研究開発機構が行ってきた調査の結果から、“深海からは新規な生物が高い頻度で検出される”ことが判ってきました。そこで私たちの研究チームでは、新規性の高い深海生物・深海微生物が作り出す、“人々の生活や健康増進に役立つ新規有用物質”(機能性蛋白質・脂質・糖質・遺伝子・低分子化合物など)を見出し、産業利用へと展開するための研究を進めています。
我々陸上生物が生活する陸地は地球表面の約30%に過ぎず、残りの約70%は海洋で占められています。さらに、深海と呼ばれる深度200m以深の海域が、そのうち95%という広大な領域を占めています。深海は、太陽光が届かない暗黒状態、高圧力、低温、貧栄養という一見生命が存在するには過酷な条件が揃っているように見えますが、このような環境下でも多くの生物が棲息し、新規な生物も多く検出されています。これらの生物が生産している物質も新規性が高いものが多く、応用研究に有効利用されることが期待されています。そこで私たちの研究グループでは、海洋研究開発機構が所有する船舶や深海艇により深海に棲む生物を獲得し、研究を進めています。サンプリングされた深海底泥からは多くの新規微生物が発見されています。また、継続して研究を進めるため、深海由来の多細胞生物の飼育も行っています。



これまでの研究の結果、さまざまな成果が出ています。深海の微生物から耐熱性アガラーゼと呼ばれる新規酵素を発見し、遺伝子解析用試薬として“商品化”されたものもあります。このように民間企業や他の研究機関との協力体制のもとに、有用物質の探索・開発研究がいくつも同時進行されています。




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