


深海から生きた魚などの多細胞生物を採取するのは、温度や圧力といった要因によりとってもむずかしいです。微生物も小さすぎて、直接見て採ってくることは現在の技術では不可能です。
では、どうやって深海の生物を研究するのか?


まずは、深海の底にある泥に着目します。でも、泥の中にはいろんな微生物がたくさんいるので、その中から目的の微生物を探索する作業をしなければなりません。目的の微生物を選別した後、その生物の形を観察します。この観察により種類など特徴を研究します。

深海から採取された生物の働きをもっと詳しく知るためには、遺伝子の解析が必須です。
泥など深海がもたらしてくれる資源には、未知なる生物もいっぱい含まれています。新しい生物を発見し分類することで、生物多様性の解明に大きく貢献することができます。

たとえば、ある微生物は今は深海に生息するけど、遺伝子を調べてみたら、台所のカビと似ていた! だから、もしかしたら、昔は深海にいて今は台所に来たのかもしれない。・・・あるいは、その逆も。
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深海など極限環境の特殊な遺伝子の働きを知り、さらに生物の能力を使うことで、いろんなことができます。
とくに、微生物の増殖力を利用することで、私たちの生活に欠かせない“有用な物質・タンパク質”をたくさん生産できます。

微生物に作らせることのできない物質には、ヒトモデル生物、たとえばゼブラフィッシュを使用します。ゼブラフィッシュには、ヒトモデル生物として使いやすい、いくつかの特徴があります。


ヒトモデル生物ゼブラフィッシュ・・・
1つ、体長5cm程度の小型魚類である。2つ、一度の産卵で100~300個の卵を産み、世代交代が約3ヶ月と短い。3つ、胚が発生を通して透明であり、顕微鏡観察に適している。4つ、受精から24時間で形態・器官形成をほぼ終える。5つ、ヒトと相同な遺伝子が80%以上と多い。6つ、ゲノムの解析がほぼ終わっている。

こうやって、有用なタンパク質を作り出したら、本当に目的とした機能を有しているのか調べなければいけません。HPLCなどの方法で、現在までにさまざまな成果が生まれています。

特許登録番号4441486号、耐熱性アガラーゼ。
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深海酵母(Pseudozyma)より、新規バイオサーファクタントを発見。
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バイオサーファクタントとは・・・
生分解性の高い界面活性剤。洗浄作用、起泡作用、乳化作用、保湿作用がある。保湿効果を示し、化粧品や皮膚外用剤等へ利用できる。環境にも優しく(生分解性)、高機能洗浄剤や液晶形成といったナノテク(超微細技術)材料になる。

今までは、培養法が確立している微生物の研究が主でした。
しかし、近年、圧力・温度のバランスを制御することで、深海多細胞生物を“生きたまま”捕まえることが可能になりました。

そして、いくつかの生物は、なんと世界で初めてラボでの繁殖にも成功しました!
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深海多細胞生物、すなわち個体レベルの解析では、生かしたままこんなことができます。
1つ、深海多細胞生物の未知なる生態を観察できる。2つ、微生物同様、特殊な遺伝子が採取できる。3つ、多細胞生物に共生・寄生する、他の微生物の解析ができる。4つ、極限環境で培養できる、新しい細胞を作り出せる。

このうち、1つ目の、深海魚など深海多細胞生物の観察・解析は、実際に深海で、深海生物を長期に観察することは限りなく不可能に近いことです。しかしながら、ラボでの長期飼育では、未知なる生態を予測する研究が可能となります。

深海魚ウラナイカジカの産卵・初期発生
・・・真っ暗な深海で、親魚は卵を保護することが分かりました!
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生物の個体は、資源の宝庫です。とりわけ深海生物からは、極限環境に耐える特性を秘めた細胞を作り出したり、微生物を採って来れたりします(上の項目の最初で紹介したうちの2つ目、3つ目、4つ目のメリット)。
深海生物表面における微細生物環境・・・
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細胞は、主に遊走法を用い、圧力など種々の培養条件で無限に増える力を持った細胞を作り出します。新しい細胞が創出されたら、深海性有用物質を作り出すホストとして利用するなど、広く展開しています。
海洋生物由来遊走細胞と加圧飼育・培養容器・・・
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外来遺伝子(蛍光タンパク質遺伝子)の発現・タンパク質生産に成功→ヒト蛋白質の大量生産化をめざす!
魚類細胞を利用した目的タンパク質生産・・・

海洋有用物質の可能性、Marine Bioresource Exploration Research (MBE) Team / Top page 海洋有用物質の探索と生産システムの開発研究チーム。Concept 人の生活に役立つ。Story それは、海底から生まれる。Process きっとユニークな方法があるはず。Potential 可能性は無限、かも知れない。Members つぶやきながら自己紹介・・・
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