2011年夏 航海日誌 <その4>
赤い血を吐く シロウリガイ。
深海からシロウリガイをあげてくると、圧力が変わるのが辛いのか、
深海よりも水温が高いことが辛いのか、真っ赤な血を吐いて弱ってしまいます。
貝が真っ赤な血を吐くことに驚いた方も多いかもしれません。
人間の血が赤いのはヘモグロビンという物質を使って体内へ酸素を供給しているからですが、
私たちがよく食べる、アサリやムール貝などは真っ赤な血は流しません。
それは人間が使っているものとは別の物質で酸素を送っているからで、
その物質が通常無色透明だからなのです。
シロウリガイの仲間は、とても珍しく酸素の供給を人間と同じヘモグロビンを使っているので、
真っ赤な血を流すのです。
余談はさておき、潜航によってナギナタシロウリガイを得ることのできた私たちには、
次に実験が待っています。
実験の内容はテーマにより様々ですが、色々な分野の方や、
普段は何かと忙しくて実験に参加できないような方たちと一緒に実験できるのは
とても楽しく、また学ぶべきことばかりです。
これも航海があってこそなので、貴重な時間を共に過ごせたことを感謝しています。
しかし、潜航からしんかい6500が戻ってくるのが、17時頃。
そこから採取してきた深海の生き物たちの選別などをして、
実験のスタート時間はおよそ20時くらいからで夜中の3時頃まで実験が続きます。
大変でもあり、幸せで充実した時間でした。
Yukiko Nagai
写真は船の中の実験室でみんなで実験している様子。
ナギナタシロウリガイのコロニー。


