鉱物の種類を調べるにはさまざまな方法がありますが、ここでは野外で手軽にできる鑑定方法を紹介します。また、鉱物ではありませんが、火山ガラスと岩片についてもあわせて説明します。

磁性による分類

鉄(二価鉄:Fe2+)を含む鉱物は磁性を示します。鉄の含有量が多いほど、強い磁性を示すので、ここでは2種類の磁石を使った分類方法を紹介します。

普通の磁石(フェライト磁石)につく鉱物(強磁性鉱物) 磁鉄鉱
強力磁石(サマリウム磁石、ネオジム磁石)につく鉱物(弱磁性鉱物) ザクロ石、斜方輝石、単斜輝石、角閃石など

* 鉄の含有量(鉄/マグネシウム比)によってはつかないこともある。

  • 鉱物に直に磁石を近づけると、あとで取り除くのが大変なので、ビニール袋越しに磁石を当てるなどの工夫をすると良いでしょう。
  • 強力磁石は、キャッシュカード等の磁気カードや携帯電話等の誤作動を引き起こす事がありますので、使用時、携行時にはこれらに近づけないよう注意しましょう。特に、心臓ペースメーカー等の医療機器を使用している方は充分ご注意ください。

形状による分類

ここからは肉眼観察による分類ですが、数倍から5倍程度のルーペがあると良いでしょう。いわゆる虫眼鏡でも良いのですが、鉱物・宝石鑑定用のルーペがあればなお良いです。

形状 鉱物
長柱状
(一方向に長く伸びた形)
石英、角閃石、斜長石、緑レン石など
短柱状
(縦横比の小さい直方体)
斜方輝石、単斜輝石など
平板状
(ペラペラとした平べったい形)
白雲母、黒雲母、緑泥石、蛇紋石など
球状および立方体
(ころころとした形)
ザクロ石、カンラン石、磁鉄鉱、黄鉄鉱など
不定形
(角の尖った物が多い)
火山ガラス、岩片など

運搬・堆積の過程で割れるなどして、鉱物本来の形を失っているものもあるので、あくまで鉱物同定の目安と考えてください。

形状による分類

一般に軽鉱物は無色、重鉱物は色がついています。大半の鉱物は透明ですが、重鉱物の中には不透明なものもあり、これらは不透明鉱物と呼ばれます。

無色 石英、長石、火山ガラス、白雲母(火山ガラスの中には褐色のものもある)
褐色 斜方輝石
緑色 単斜輝石、カンラン石
ザクロ石
黄緑色 緑レン石(エピドート)
濃緑色から黒 角閃石(一部に青色もある)
緑色 緑泥石
黒(不透明) 磁鉄鉱
金色 黄鉄鉱(不透明で、金属光沢あり)
不透明(にごった感じ) 岩片

色の観察をするポイント

  • 同じ鉱物でも、化学組成の違いによって色が異なることがある。一般に重鉱物では鉄/マグネシウム比が大きくなるほど、色が濃くなる傾向がある。
  • 岩鉱物に限らず、色彩学の一般的特徴として、量が多いほど色が濃く見えるという特徴がある(マス効果)。つまり同じ鉱物でも1粒の時はほとんど無色に見えたものが、たくさん集まるとはっきりした色を呈する、ということがある。
  • 形状同様、色も鉱物同定における1つの目安と考えてください。
次世代育成
地球深部探査船「ちきゅう」