Chikyu Report
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「ちきゅう」に再び2012年08月09日

噴出防止装置(BOP)の海中への降下が始まり、(せっかちな)私たち科学者は、最初のサンプルがあがってくるのを今か今かと待っています。私は、ライザー掘削の経験は初めてですが、実は「ちきゅう」に乗船するのは2回目です。


ドリルフロアにそびえるライザーパイプ(白いパイプ)。
一本一本連結させて深海に運ばれていきます。


(「ちきゅう」が科学掘削を開始した)2007年に南海トラフで行われたIODP第316次航海に、今回の共同首席研究者の稲垣史生さんと一緒に研究者として乗船しました。その時は、「ちきゅう」の大きさに圧倒され、新しい研究施設とラボ技術者の働きぶりに感激しました。最初に「ちきゅう」のラボに入ったときに、「すこい!世界中のラボに、こんな設備があったらいいのに!」と感じたことを今でも覚えています。

この「ちきゅう」船上のラボには、多くの最先端の研究設備がぎっしりと詰まっています。その時の経験から約5年の月日が流れ、「ちきゅう」と船上の皆さんが最先端を維持するだけでなく、想像もつかない進展をとげていることに深く感銘しています。例えば、すでに最先端であったラボにさらに新しい分析機器が加わり、分析の技術や手順は極めて最適化されています。そうそう、休憩室もアップグレードしていました。例えば、卓球台と一緒に、小さなフットボールの遊具が設置されています(イエーイ!)

この航海では、海洋科学掘削の新しい掘削深度記録を目指しています。この船、そして船上の皆さんと同じく、私も成功することを確信しています。


休憩室でのひととき。ロンドンオリンピックなみの激戦が展開されています。

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