| 「ちきゅう」は世界20カ国以上が参加する国際プログラムたるIODPの科学目標の達成に大きく貢献することが期待されており、国内的には、防災対策、資源開発、有用微生物の発見・活用といった社会的貢献も同時に期待されている。CDEXは、「ちきゅう」運用組織として、安全かつ効率的運用、効果的な科学サービスの提供、地球深部探査技術に関する技術開発を実施する組織である。このように重要な使命を負い、かつ、国民の関心も高い活動を担うCDEX職員は、CDEXの業務活動を通じて、誠実性、客観性、透明性のなお一層の確保に努力することが求められている。
これらを背景として、今後、CDEX職員がその業務活動を行う際に、研究活動に関する行動規範を次のとおり定め、これを職員個人が守るとともに、職員相互間で互助の精神に立脚した助言を行う等により不正行為の未然防止に努めることとする。
1.基本的対応指針
地球深部探査センター(CDEX)に所属する全職員は、その業務の実施にあたり、
(1)海洋研究開発機構が定めた「JAMSTEC研究活動行動基準」(平成18年9月1日制定)の精神を遵守し、
地球深部探査センターの業務に関連する研究活動において捏造、改ざん、盗用といった不正行為を断じて行わないという強い意識をもち、またこれを看過することなく、万一、この種の事象が認められた場合には、
(2)「研究活動における不正行為への対応に関する規定」(平成18年9月27日付け平18規定第26号)に基づき、適正に対応するものとする。
2.不正行為未然防止の環境整備
(1)各職員が、不正行為を行わない、加担しない、回りのものに対して不正をさせない、という意識を常に持つこと。
(2)普段からのコミュニケーションを通じて職員相互間の信頼関係の構築のため、グループ・ミーティングを開催する等、各職員が一層風通しの良い職場環境を目指し、また、多面的に物事を捉える視点を養う点から、関係者がどのような業務を行っているかについても話題としたコミュニケーションに努め、必要な際には、互助の精神に立脚した互いに業務上の悩みを話し合えるような雰囲気の醸成に努めること
(3)指導的な立場にあるものは、部下職員が業務上の悩みを抱えている等の場合に適切な助言等が行えるよう、なお一層、部下職員との普段からのコミュニケーションに努めること
3.不正行為防止に係る遵守事項
(1)データ管理・解析時(捏造又は改ざんの防止)
指導的な立場にあるものは、如何なるデータが存在するか把握するため、データ管理簿(データの内容、記録方式、データ取得期間、担当者名)の作成等、データの捏造を未然に防止するため必要な措置を講じるとともに外部からの疑義等の問い合わせの際には速やかに対応できるよう、データ管理担当者を指名し、適切にデータを管理すること
(2)論文作成時(盗用の防止)
1. モラトリアム期間の遵守及びデータの公表時の事前許可
特に共同研究参加者は、共有データに関するモラトリアム期間を遵守するとともに、同データを使用する際には、研究代表者の事前許可を得た上で使用・公表すること
反対に、研究代表者は原則としてモラトリアム期間内に共有データの公表をおこなうこと
各種支援業務にあたっても上記原則のもと、対応すること
2. データ引用時の先取権に対する配慮
学会等において発表された他者のデータ・思想を用いて論文執筆する際は、その先取権がどこに帰属するかを見極めたうえで適切な引用手続をとること(了承又は適切な表示等)
(3)転出者の守秘義務
CDEXからの転出者は、任期期間中に業務上知りえた又は入手したデータ等を許可なく持ち出し、論文等を執筆したり、第3者へ提供する事がないよう、転出前にデータ記録媒体の返却を行うことを原則とする。
共同研究等でデータを持ち出す際には使用目的を明示し、所属室長の承諾を得ること。
4.倫理委員会の招集
CDEX職員および「ちきゅう」利用者等から不正行為に関し申立てがあった場合には、CDEXセンター長は、当該事案に対して対応するため、同センター長を委員長としたCDEX内各部門の室長以上の職位からなる倫理委員会を設置する。同委員会は、申立てを受けた者の弁明の機会を十分に与えつつ事実の把握に努めるとともに、不正行為のあった場合には再発防止策を検討し、然るべき措置、処分を行い、結果を公表する。
以上 |