地球深部探査センター
ENGLISHサイトマップお問い合わせ先 IODP
ホーム ちきゅう 研究航海 About Us ご利用ガイド
ホームちきゅうAsk A Scientist!> 質問と回答
Ask A Scientist!
質問リスト
質問 1 質問 22
質問 2 質問 23
質問 3 質問 24
質問 4 質問 25
質問 5 質問 26
質問 6 質問 27
質問 7 質問 28
質問 8 質問 29
質問 9 質問 30
質問 10 質問 31
質問 11 質問 32
質問 12 質問 33
質問 13 質問 34
質問 14 質問 35
質問 15 質問 36
質問 16 質問 37
質問 17 質問 38
質問 18 質問 39
質問 19 質問 40
質問 20 質問 41
質問 21 質問 42
質問と回答
質問 1 海底からどうやって石油を採っているの?
ヨハンさん(小学5年生)
アメリカ・アリゾナ州・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
共同首席研究者で水理地質学者のリズ・スクリートン博士(アメリカ・フロリダ大学)
「南海トラフ地震発生帯掘削計画」では、私たちは地震について理解するために掘削をしています。なので、石油は採っていません。この航海では、岩石がどのように動いて地震を発生させるのか理解するために、海底の下からコアと呼ばれる柱状の岩石サンプルを採取します。確かに私たちが乗っている船は石油探査の船にとても似ています。でも、大きく違うのは、私たちは石油を見つけるのとは違う地質の場所を掘っているということです。石油を見つけるには、たくさんの有機物(昔の生き物)が海の底にたまり、すぐに埋まってしまった堆積物がいいのです。でも、地震を理解するには、私たちは、地球のプレートがもう一方のプレートの下に滑り込んでいく「沈み込み帯」という場所を掘っています。

質問 2 海はどのくらい深いの?
レイさん(小学5年生)
アメリカ・アリゾナ州・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
微古生物学者のフランス・エリザベス・ジローさん(スイス)
顕微鏡の前で。
海の底は、私たちが良く知っている陸上と似ています。山も谷も丘も、それに火山だってあります。今私たちは、大陸と深海の間の広大な斜面で掘っています。最初の掘削地点は、水深がおよそ2630メートルも深さがあり、2番目の場所はおよそ3900メートルありました。

地球物理学者のマット・クヌースさん(アメリカ・ウィスコンシン大学)は、こんなことも教えてくれましたよ。


コアからサンプル採取しているところ。

今日私たちが掘っている場所は、海の上からおよそ3.8キロメートルの深さがあります。たとえば、エンパイア・ステート・ビルディング(アメリカ・ニューヨークにある超高層ビル)が10個分の高さです。掘った穴の深さも800mになる予定です。ということは、「ちきゅう」からドリルビットの先まで延びる空洞のパイプの長さもおよそ4.8キロメートル以上になるということです!
質問 3 どんな特別な道具を使っているの?
キャニオンマンさん(小学5年生)
アメリカ・アリゾナ州・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
堆積学者のキティー・ミリケンさん(アメリカ・テキサス大学)
ルーペをのぞいているミリケンさん。
「ちきゅう」の上の研究者は、幸運にも岩石を観察し、たくさんの情報を読み解くことができるとても便利な機械を使うことができます。でも、私にとって、とても便利でいつも使っている道具は、実はルーペ(虫眼鏡)です。私は10倍と20倍の2種類を持っています。このルーペを使うと、明るい照明と、ほんの数秒間の観察で、岩石の重要な特性の全てを見つけることができます。砂があるか?砂の粒はどうなっている?微化石が入っている?結晶の筋が入っている?・・・。ルーペは、もっと高価で複雑な機械よりも、いち早く岩石についていろいろと教えてくれます。私はどこに行くにも、この信頼しているレンズをいつも持ち歩いています。
もちろん、船上には、このルーペでは知ることができないことでも調べられる機械があります。岩石を観察して特長を書き取る机の上には、とてもすばらしい明るい顕微鏡が2台あります。ひとつは、岩の小さな塊をルーペよりもずっとよく観察することができます。もうひとつの顕微鏡は、ものを透かして光を当てることができます。光が岩を通るように、ガラススライドにたらした水の上に小さな岩の破片を置き、砂と、シルト、粘土の粒子を分けます。次に、特別なノリで、それらをガラスにくっつけます。それらを顕微鏡でのぞくと、200倍から400倍にも大きく拡大して岩石の粒を観察することができます。
質問 4 どうして海洋コアはそんなに重要なの?どうして研究しているの?
ロックレディーさん(小学5年生)
アメリカ・アリゾナ州・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
断層の岩石分析の専門家で堆積学者の坂口有人博士(日本・JAMSTEC)
コアを観察する乗船研究者の坂口博士(右)と山口飛鳥さん(左)
私たちが研究している海底の断層(岩石がお互いに滑りあっているところ)は、陸上にある私たちの家からとても遠い場所にあります。しかし、このタイプの断層は繰り返し何度も巨大地震を起こしてきました。地球上で発生する全部の地震のうち、地殻の浅い部分で発生する地震エネルギーの85%以上はプレートの沈み込み帯で発生するものです。また、海底の断層は、津波を引き起こします。津波は、断層にそって海底が急激に持ち上がったり落ち込んだりして発生します。これらの大波は、とても深刻な災害をもたらします。海底の断層の研究は地震科学や防災のために重要です。これら海底断層から採取したたくさんのコア(柱状の地質試料)は、なぜ地震が発生するのかを理解するための手掛かりとなります。
質問 5 どうして地震は起こるの?あと、どうやって地震は止まるの?
アレクシスさん(小学6年生)
アメリカ・コロラド州
回答者photo
答えてくれた人:
古地磁気学者のシーシー・チョウさん(アメリカ・カリフォルニア大学)
地震は、「プレート」と呼ばれる地殻がぶつかり押し合うことで起こります。これらのプレートは、まるでイカダのようにマントルの上に浮かんでいて、一般的に1年に数センチメートルくらいのスピードで動いています。(だいたい指の爪が伸びる速さと同じですね。)いま、私たちが掘っているところは、片方のプレートがもうひとつのプレートの下にすべり落ちているところで、「沈み込み帯」と呼ばれています。

さて、昔はプレート同士がスムースに滑っていたのが、ある地点でプレート同士が“くっついて”しまい、そこで、とてつもなく大きな力がたまっていきます。そして、ついに岩石がその力に耐えられなくなって壊れ、一気にはじけます。このはじけたエネルギーが地殻を伝わり大地が震えるのが、私たちの感じる地震です。地震は、ため込んだ全てのエネルギーを使い果たすか、次の地点でまた“くっついてしまう”と止まります。
質問 6 ドリルタワーをどうして「デリック」と呼ぶの?
マネーさん(小学6年生)
アメリカ・コロラド州
回答者photo
答えてくれた人:
岩石物性の専門家デビッド・ゴールズビー博士(アメリカ・ブラウン大学)
サンプルの重さを量っているところ。
これはいい質問?!さすがに私たちも降参です。岩石物性の専門家、デビッド・ゴールズビー博士(アメリカ・ブラウン大学)がウィキペディア(インターネットで調べられる百科事典)で調べてみました。

「デリック」という名前は、なんと!17世紀のイギリスにいたトーマス・デリックという名前の死刑執行人にちなんで、絞首刑用の縄を掛ける台がデリックと呼ばれていたことに由来していました。
質問 7 海を掘ると、どんな岩や鉱物が出てくるの?
アダムさん(小学5年生)
アメリカ・コロラド州
回答者photo
答えてくれた人:
堆積学者のキティー・ミリケンさん(アメリカ・テキサス大学)。
「ちきゅう」では、コアの様子や構成を記述する研究をしています。
海底にはたくさんの種類の岩石があります。火山もあるので、もちろん「火成岩」もあります。時々、地殻の深いところでできた岩石が海底に顔をだしているのも見つかります。いろいろな種類の「火成岩」や「変成岩」が見つかります。

しかし、海底は、それらの岩石より「堆積岩」で覆われていることの方がはるかに多いです。堆積岩は地球の表面で作られています。多くの堆積岩は、何千年もの間ずっと雨に当たってバラバラになった古い岩石のかけらや、侵食された土壌、それに硬い有機物などの小さな粒でできています。それらの小さな粒がまだ粒のままである状態を「堆積物」と呼んでいます。海底の堆積物は、特に大陸の周囲では、本当に本当に厚く積もり重なります。(その厚さは、なんと4キロメートルから6キロキロメートルにもなります!)私たちの研究航海で掘削しているのは、まさにこのような厚く積み重なった堆積物です。私たちが掘削してこれまでに発見した最も多く見られる堆積物は、シルトサイズと粘土サイズの粒子が混ざってできています。(ウィキペディアで粒の大きさの定義を調べてみよう)時々、砂も見つかります。でも、砂といってもビーチで見られるようなたくさんの大きな粒の砂ではなく、シルト混じりの粘土(一般にはこれを、泥、と呼んでいるものですね)の中に、もっと小さくて細かい砂が入っています。粘土サイズの粒は、シルトサイズの粒よりもずっとたくさんあり、ほとんどは私たちが粘土鉱物と呼んでいる鉱物です。なので、私たちが見ているコアはこの粘土鉱物がほとんどを占めます。粘土鉱物には、本当にたくさんの種類があります。この地点では、スメクタイトとイライトという粘土鉱物が見つかりました。粘土鉱物は、堆積岩のなかに本当にたくさんある鉱物なので、これほどたくさん見つかっても、まあ、それほど驚くことでもありませんね。
質問 8 岩石や鉱物を採取したら、その後どうするのですか?
アトムさん、キャニオンマンさん(小学5年生)
アメリカ・アリゾナ州・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
物理特性、超音波速度、電気抵抗、剪断強度計測の専門家、地球物理学者のマット・クヌースさん(アメリカ・ウィスコンシン大学)
コア(掘削で採取する円柱状の岩石サンプル)が「ちきゅう」の上に回収されると、本当にたくさんの分析や処理が待っています。まず始めに、コアの中に含まれている水の化学成分を調べるためのサンプルを採ります。その後に、病院と同じタイプのX線CTスキャンで、円柱状のコアの完全な3次元の画像を取得します。これらの画像は、コアをどのように分割するかを決定する際の参考にします。また、コアのいくつかの部分はそのままの形で真空に密閉し、冷蔵庫で保管します。
残りのコアは、半分に裁断します。「アーカイブハーフ」と呼ばれる永久保存用のコアは、将来の研究者が観察できるように、無傷のまま手をつけずに、陸上に持ち帰ります。もう片方の「ワーキングハーフ」と呼ばれる分析用の半裁コアは、船上や陸上での実験や計測のために細かく分けられます。これらの実験では、どんな岩石や鉱物がコアに入っているのか、岩石の強度や構造はどうなっているか、化石や微生物が含まれているかなどを調べます。 コアが船上に回収されてから、密閉され冷蔵庫に保管されるまで、これら全ての処理や分析に5時間から6時間もかかります。探査船が港に戻った時にコアは降ろされて高知大学にある特別な保管施設で管理されます。そして、サンプルは今後の研究のために世界中に配布されていきます。

質問 9 海の上の航海では、どんなことが楽しいですか?
ダンサーさん、マックスさん(小学5年生)
アメリカ・アリゾナ州・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
堆積学者のウースジュン・ニコルソンさん(スコットランド・英国)

回答者photo
答えてくれた人:
構造地質学者のフレッド・チェスターさん(アメリカテキサスA&M大学)
この質問には2人の科学者が答えてくれました。

こんにちはダンサーさん!私がこの航海で楽しんでいるのは、まだ誰も見たことがない、活きている断層へとエキサイティングに掘り進んでいき、本当に高性能な機器でそれらを分析できることだよ。「ちきゅう」は本当に先端的で、しかも暮らすのが楽しいよ。あと、高さが300フィート、約90メートルちかく(編集者注*本当は約70メートル)もあるデリックというタワーがあって、そこからの眺めは本当にすばらしいよ。

一方、フレッド・チェスターさんは、こんな風に答えてくれました。
私が、海の上で進めている研究で楽しいのは、この地球に関して何か新しい発見をするために、同じ船上の研究者と一緒に一生懸命研究できることだよ。「ちきゅう」に乗っている研究者全員が、それぞれ違った専門知識と経験を持っていて、私達が研究している複雑なシステムを理解するためには、研究者一人一人が力を合わせることが必要になるんだ。でも一番素敵だったことは、船の見学ツアーでデリックの頂上に登れたことかな。本当に高くて、しかも風も強くて船が左右に揺れていたので、下に見える甲板や海を覗き込むのに、しっかりと手すりにつかまりながら歩いたよ。
質問 10 クリスマスはどんな風に過ごしたの?
マックスさん(小学5年生)
アメリカ・アリゾナ州・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
微古生物学者のフランス・エリザベス・ジローさん(スイス)
クリスマスもお正月も、「ちきゅう」での研究は休みがありません。とは言うものの、12月25日のクリスマスと、1月1日の元日は、科学者全員が起きているお昼の数時間に集まって、仕事を終えてこれから眠る人と、起きたばかりの人が一緒に集まって、おいしいご飯や楽しい時間をすごしてお祝いしました。クリスマスには、みんなで持ち合ったプレゼントを交換しました。いろいろな国の伝統的な贈り物や、チョコレートやキャンディもありましたよ。船の上からでも電話が使えるので、それぞれの国に残した家族に電話をして新年のお祝いをしました。
質問 11 もしも岩石を掘っている最中に地震が起きたらどうなるの?
レイさん(小学5年生)
アメリカ・アリゾナ州・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
地球物理学者のマット・クヌースさん(アメリカ・ウィスコンシン大学)
むかって右が研究中のクヌースさん
もしも私達が掘削している断層が地震ですべったら、断層より上の部分と断層より下の部分が反対方向に、おそらく数メートルから数十メートルは一瞬にして動くことになるでしょう。重ねた2枚の紙にパンチで穴を開けて、それぞれを別の方向にずらした状態を想像してみてください。もし、動き方がとても大きければ、船上からドリルの先端まで伸びたパイプが折れてしまうか、穴の中で詰まってしまうでしょうね。パイプから伝わってくるものすごい振動を、私は船の上で感じることになるかもしれません。ここ南海トラフで地震が起こると津波が発生するかもしれません。でも、深い海の上に浮かんでいる船には津波の影響はほとんどないはずです。
質問 12 地震を起こさないの?
レイさん(小学5年生)
アメリカ・アリゾナ州・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
構造地質学が専門で共同首席研究者の木村学博士(東京大学)(一番右)
レイさんこんにちは。とても大きな地震の震源(地震が始まる場所)や、大きく断層が動くような場所は、私達がいま掘っているところよりもずっとずっと深いところにあります。(だいたい海底から25キロから30キロメートルも下です)。いま私達は、海底から1キロメートルの深さまで掘っています。近い将来には、私達の南海掘削チームは、海底から6キロメートルの深さにある断層地帯まで掘りぬく予定です。とは言うものの、私達は地震が始まる場所からずっと遠い地点を掘っているので、どんなに深く掘っても地震を起こすようなキッカケにはなりません。もしかしたら、陸上にいる人が感じないような、すごく小さな揺れが起きるかもしれませんが、それらはとても敏感な地震計のセンサーでしか観測できないでしょうね。
質問 13 「ちきゅう」には船長がいますか?いるとしたら、どんな人ですか?
ブラッドリーさん(小学5年生)
アメリカ・パラダイスバレー
回答者photo
答えてくれた人:
シーシー・チョウさん
古地磁気学者(アメリカ・カリフォルニア大学)
もちろん、「ちきゅう」をはじめ、どんな船にも船長はいます。実は「ちきゅう」には2人の船長がいます。なぜって?「ちきゅう」は、一度出航すると世界中の海底から地層のサンプルを採取するために5ヶ月も7ヶ月も続けて海にでています。だから、「ちきゅう」では2人の船長が4週間ごとに交代しながら働いています。陸から遠く離れた場所で小さな船から乗り移るのは危険なので「ちきゅう」はヘリコプターを使って人の交代をしています。

今「ちきゅう」にいる船長は恩田裕治さんです。1957年に東京で生まれて、現在は奥さんとお二人のお子さん、それに一匹の犬と一緒に横浜に住んでいます。恩田船長は東京商船大学(現在の東京海洋大学)を卒業し、1981年に航海士として日本郵船に入社しました。1996年には日本郵船の船長となり、まだ「ちきゅう」が建造中だった2002年4月から「ちきゅう」の計画に参加しています。恩田船長はとても英語が上手で、いろいろな国を訪問したことがあるそうです。もう一人の船長さんの市山和男さんも日本人です。
質問 14 船の上では一度に何人が働いていますか?
イアンさん(小学5年生)
アメリカ・パラダイスバレー
回答者photo
答えてくれた人:
堆積学が専門のウースジュン・ニコルソンさん(英国)
イアンさん、こんにちは。船には26人の科学者がいますが、「ちきゅう」を動かすにはもっとたくさんの人が必要です。船長や船員、掘削する人や技術者、コックさんに衣類を洗濯してくれる人など、だいたい150人が乗船しています。船員さんの半分は昼間に働いて、残りの半分の人は夜に働いています。だから船での仕事はずっと続いています。

ヘリコプターで乗船する様子
質問 15 どれくらい古い岩の層を採取しましたか?
ダニエルさん(小学5年生)
アメリカ・パラダイスバレー
回答者photo
答えてくれた人:
シーシー・チョウさん
古地磁気学者(アメリカ・カリフォルニア大学)

回答者photo
答えてくれた人:
微古生物学者のフランス・エリザベス・ジローさん(スイス)
私達がこれまでに掘削した地層は数百万年も前のものです。私達は、地層が堆積する際に記録された地球磁場の方向や石灰質の非常に小さな化石(ナノ微化石)などを分析して地層の年代を調べています。もっとも便利で、この海域でたくさん見つかるのがナノ微化石と呼ばれる非常に小さな微生物(1ミリメートルの200分の1の大きさ)で、カルシウムの殻を持っています。それらはとても小さいので、私達は顕微鏡で100倍に拡大して観察します。また、放散虫という、これまた小さな生物で体がオパール(石英に似た鉱物)でできているものも観察します。大きさはまちまちで、40〜300マイクロメートルです(1ミリメートルの3〜25分の1の大きさ)。放散虫はナノ微化石よりもずっと大きいですが、顕微鏡を使わずに眺めてみると、とても小さな砂粒のように見えます。この二つの種類の微生物は、現在もたくさんの種が海の中で生きていますが、現存する種類は数百万年前に生きていた種類とは異なります。時を経て、彼らは形を変えたり、絶滅したり、または新しい種類が現れたりを繰り返してきました。私たち科学者は、世界中の海からあらゆる時代の堆積物を集めて、どんな種がいつ現れて、消えていったのかを何十年もかけて調査してきました。その結果、地層の中にどの種類の微化石が見つかるのかによって、その時代を判別する図表ができました。これらの図表と、堆積物の中に特定の種類の微化石があるのか、ないのかを照らし合わせることで、その堆積物ができた年代を知ることができるのです。この方法では複数の種を使うことが大事です。なぜなら地層の中に探している種類の微化石が残っていなかったり、種類を判別できるだけのきれいな化石がみつからないこともあるからです。

画像の説明:スタイラトラクタス・ユニバーサス、放散虫の一種で、数百万年前に絶滅した。(顕微鏡で400倍した写真)
質問 16 船の上ではどんなものを食べていますか?補給を受けるのですか?
ケイティさん、キャロラインさん
アメリカ・フェニックス・スコッツデール
回答者photo
答えてくれた人:
ウースジュン・ニコルソンさん(堆積学者・英国)
ここにはいろいろな食べ物があって世界各地のメニューが食べられます。もちろん、たくさんの日本人が乗船しているので、週に一度はお寿司も食べられるし、カレーやローストビーフ、シーフードにステーキ、サラダ、それに食べ放題のアイスクリームもあります。(食べ過ぎても)ちょうど良いことに、船にはトレージングジムもあります。食べ物は、だいたい週に1回くらい日本からやってくる補給船で届けられます。

クリスマスの特別メニュー
質問 17 船の上で毎日どんな生活を送っていますか?家から離れて暮らして寂しくありませんか?
ケイティさん
アメリカ・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
ロブ・ハリスさん
物理測定と孔内計測の専門家(オレゴン州立大学・アメリカ)
こんにちは、ケイティさん。船は1日24時間ずっと動いています。だから科学者は、お昼から夜中までと、夜中からお昼までの12時間ごとの交代で働いています。私は夜中からお昼まで働くチームです。だいたい夜の10時くらいに起きて、夜の11時に逆のチームの人たちが夕食を食べている時に朝ごはんを食べます。朝ごはんを食べると、これまで働いていたチームの人たちと、これまでの研究の様子や、何か注意しておくことがないかなど話し合います。これを「クロスオーバー」と呼んでいます。「クロスオーバー」が終わると、コアの計測を始めます。結果を記録して、新しいデータを解析していきます。お昼ごはんは朝の5時から7時くらいです。朝の11時45分頃になると私の交代の科学者が起きてきて、私が働いた間に進んだことを話し合います。それから、お昼の12時から1時くらいに夕食を食べます。オフタイムの時間には、外に出て新鮮な空気を吸って、少し運動することにしています。それから本を少し読んでから眠ります。あまりエキサイティングには見えない一日かもしれないけど、私はここにいられるのが本当に楽しくて、地球というシステムがどのように動いているのか研究することができて、すごく興奮しているよ。家を離れて寂しく思っていることがあるとしたら、家族に会えないこととお気に入りの自転車に乗れないことかな。
質問 18 「ちきゅう」の船の上で出たゴミはどうしているの?
ノアさん(4才)とグレースさん(2才)
アメリカ・コーバリス
回答者photo
答えてくれた人:
林一宏さん(「ちきゅう」ラボオフィサー・日本)
環境への影響を最小限にして「ちきゅう」を運用するということが私達のゴールのひとつです。全てのゴミを一旦船上で保管して、数日ごとに小さな船に積み降ろすか、港に入った際に積み降ろします。環境への影響を最小限にすることが私達の方針です。
質問 19 「ちきゅう」で研究するにはどんな勉強が必要ですか。
ダニエルさん(小学5年生)
アメリカ・パラダイスバレー
回答者photo
答えてくれた人:
坂口有人さん(堆積学の専門家・海洋研究開発機構・日本)

回答者photo
答えてくれた人:
林一宏さん(「ちきゅう」ラボオフィサー・日本)
地質学、物理学、化学、生物学、それに数学と、いろいろな教科がこの種の仕事には役に立ちます。でも、科学者になるためには、自然に対して興味を持つことが知識以上に重要ですね。

林一宏さん(「ちきゅう」ラボオフィサー・日本)からはこんなアドバイスをいただきました。

「ちきゅう」では、150人のいろいろな能力を持った人が毎日働いています。科学者、研究技術者、掘削技術者、コックなどたくさんの人がいます。彼らはみんな教養のある人たちですが、必ずしも高い学歴が必要というわけではありません。「ちきゅう」のミッションは、新しい技術にサポートされた、チャレンジング精神に満ちた科学です。したがって、「ちきゅう」に乗るために一番大事なのは、新しいことに挑戦し、困難に打ち勝つという気持ちを持つということです。それぞれの教育レベルというのはあまり重要ではありません。
質問 20 掘削は、海の環境は生物に悪影響を及ぼさないのですか。
ダニエルさん(小学5年生)
アメリカ・パラダイスバレー
回答者photo
答えてくれた人:
林一宏さん(「ちきゅう」ラボオフィサー・日本)
私達が行っている科学掘削は、掘削による環境への影響にとても大きな注意を払っています。どの場所を掘るかを決めるために、海中の無人探査機(ROV)を使って海底の様子を注意深く確認しています。さらに、私達は過去に海がどのような状態だったのか、地球の環境がどのように変化したのかを理解するために、海底の堆積物を使って研究をします。海洋掘削科学は、私達の未来にとってとても重要な研究です。私は海が大好きですし、地球も大好きです。あなたと同じように、いつまでも私達の青い星を大切にしていきたいと思っています。
質問 21 食べ物は魚を釣っているのですか?釣った魚を入れる冷凍庫はありますか?
トーマスさん(幼稚園)
アメリカ・コーバリス
回答者photo
答えてくれた人:
デビット・ゴールズビーさん(右:岩石物性の専門家・アメリカ・ブラウン大学)
ロブ・ハリスさん(左:物理測定と孔内計測の専門家・アメリカ・オレゴン州立大学)
いえいえ、私達は魚釣りをしていません。実は、釣りのルアーや糸が、船の下にある巨大なスラスタ(水中プロペラ)に巻き込まれる危険があるため、「ちきゅう」では魚釣りが禁止されているのです。「ちきゅう」は、この水中プロペラにより、掘削している間、同じ場所にとどまることができます。私は魚釣りがとても好きなので、これを知ったときはちょっと残念でした。特に、マヒマヒという魚が近くを泳いでいたのを見たときは!でも、釣りは禁止されていますが、たくさんの新鮮な魚や野菜が毎日お昼ごはんや夕食にでます。陸上からも十分近いので定期的に補給船が来ます。よく晴れた日は、日本の沿岸が見ることもありますよ。

物理測定と孔内計測の専門家のロブ・ハリスさんからも答えてもらいました。(実は、ハリスさんはトーマスさんのお父さんでした!)

こんにちは、トーマス。
休み時間に釣りを楽しめたらきっと楽しいだろうなと思うけれど、できない理由があります。一番の理由は、釣り糸が船の機器を邪魔するかもしれないということです。それに、海から船の甲板までとても高いから、釣り上げるのが大変だろうし、第一、釣りをするほどの自由時間もありません。ただ、うれしいことに、船にはとても素敵なコックさんがいて、食べ物に困るようなことはまったくありません。魚料理もよく作ってくれます。たとえトーマスが食事に来たとしても、コックさんはあなたにも魚を料理してくれると思いますよ。
質問 22 船の上で病気になったらお医者さんがいるのですか?
アトムさん(小学5年生)
アメリカ・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
微古生物学者のフランス・エリザベス・ジローさん(スイス)(左)
船の上には、緊急事態や病気になった人のために看護師さんがいます。医務室もあって、病院の道具や機械があります。とても深刻な怪我をした場合にはヘリコプターで陸上の病院までケガ人を運ぶことになっています。
質問 23 乗っている船はどのくらい大きいのですか?掘削船で一番大きな船は何ですか?
バリーガールさん(小学5年生)
アメリカ・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
地球物理学者のマット・クヌースさん(アメリカ・ウィスコンシン大学)
「ちきゅう」は、現在世界中で活躍している掘削船の中でも一番大きな船のひとつです。長さは210メートルあって幅も38メートルあります。掘削やぐらは水面から112メートルもあります。現在、一番大きな掘削船は、たぶん「ステナ・リル・マックス」という船だと思います。この船は「ちきゅう」より14メートル長くて4メートル幅が広いです。他にも、これより大きな掘削船が作られる計画がありますが、これらはどれも掘削船というよりも石油タンカーに近いかもしれません。これらの船は、掘削した後にたくさんの石油を一度に運ぶために大きく作られています。一方、「ちきゅう」は、科学研究目的に作られた掘削船ですので、研究するためのスペースがたくさんあります。重厚でずっしりとした姿は、少々荒れた海でも安定しています。これは、研究室で繊細な計測器を準備するためにとても重要です。
質問 24 どうして「ちきゅう」という名前なのですか?英語だとどういう意味ですか?
アトムさん(小学5年生)
アメリカ・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
シン・スーさん(微古生物学者・中国地質大学)
日本語で「ちきゅう」という名前は、英語で「Earth」という意味です。
質問 25 家族と離れて海の上にこんなに長くいて寂しくないですか。
メリルさん(小学5年生)
アメリカ・パラダイスバレー
回答者photo
答えてくれた人:
シン・スーさん(微古生物学者・中国地質大学)
ええ、寂しいですね。私は、夫と娘と3人家族で、あと犬と猫の2匹のペットと一緒に暮らしています。娘は高校に通っていて、まだまだ世話が焼けます。船の上で研究をしている間は、まったく集中しているので寂しいと感じません。それに、サンプルを集める時や、ちょっと休憩した時に、船の上の階や下の階で研究しているとても素敵な仲間達に会っておしゃべりをしたり、いろんな研究の情報交換をしたりしているので寂しいとは感じません。あと、踊るような波をみたり、カモメが飛んでいるのが窓から見えたりします。ただ、働いた時間の後は、家にいる家族やペットのことを思うと寂しくなります。でもあと2週間で家族に会えると思うとうれしいですね。
質問 26 これまでに一番大きかった地震はどこですか?
ディーンさん(小学5年生)
アメリカ・スコッツデール
回答者photo
答えてくれた人:
シーシー・チョウさん(古地磁気学者・アメリカ・カリフォルニア大学)
これまでに起きた一番規模が大きな地震は1960年5月22日に起きたチリ地震で、マグニチュード9.5もありました。
質問 27 どうして船は「女性」に例えられるのですか?
(注:英語では船のことを女性代名詞でShe(彼女は)と呼びます。)

シレアさん(小学5年生)
アメリカ・スコッツデール
回答者photo
答えてくれた人:
シーシー・チョウさん(古地磁気学者・アメリカ・カリフォルニア大学)

回答者photo
答えてくれた人:
坂口有人さん(堆積学・日本・海洋研究開発機構)
これは古いロマンス語から由来するのではないでしょうか。「Ship(船)」という単語はいつも女性名詞です。(英語で)「船乗りは、母親を除けば、船が最も身近で愛おしい」というように、やはり船は「女性」なのではないでしょうか。

一方、坂口さんからはまったく逆の紹介がありました。

これは、言語によって違いがあると思います。日本では船は男性の名前を付けることが多いです。「なんとか丸」というように語尾に「丸」と付ける船が多いですよ。例えば、有名なサムライの源義経は、子どもの頃に「牛若丸」と呼ばれていました。
質問 28 地球の中心では重力はどうなるのですか?
タカユキさん(高校1年生)
日本・大阪
回答者photo
答えてくれた人:
シーシー・チョウさん(古地磁気学者・アメリカ・カリフォルニア大学)
地球の中心では重力はゼロになります。全ての方向からの引力は、同時に反対方向からの引力と完全に打ち消しあいます。
質問 29 地球の大きさは何億年も前から変わっているのでしょうか?
さおりさん(高校1年生)
日本・大阪
回答者photo
答えてくれた人:
シーシー・チョウさん(古地磁気学者・アメリカ・カリフォルニア大学)
これは意見の分かれるところですね。ある学者は、宇宙から降る塵(宇宙塵)や地球内部の核の膨張によって、地球は急速に拡大していると考えています。他方で、地球の表面は、プレートが沈み込む動きや気候変動によって削られているという学者もいます。どちらにせよ、それらの変化は私達が地上で見えるほどの大きさではありません。
質問 30 くだらない質問かもしれないけど、お風呂はどうなっていますか。
ケンドールさん(小学5年生)
アメリカ・パラダイスバレー
回答者photo
答えてくれた人:
シーシー・チョウさん(古地磁気学者・アメリカ・カリフォルニア大学)
「ちきゅう」のお風呂は、だいたいホテルの部屋と同じだと思っていいですね。ただ、各部屋にはバスタブはなく、別にサウナとジャグジールームがあります。トイレは、飛行機にあるようなバキューム式のトイレです。吸い込む大きな音と一緒に少しだけの水で流れていきます。バキューム式のトイレは水が落ちる重力を使っていないので、もしかしたら、どの方向にも水を流すことができるかもしれませんね。パイプは下向きになっている必要はないので、もうひとつトイレを付ける際に下の階まで床に穴を開けなくていいのでしょうね。
質問 31 どんな海の生き物を見ましたか?
ケイティさん(小学5年生)
アメリカ・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
岩石物性の専門家デビッド・ゴールズビーさん(アメリカ・ブラウン大学)

回答者photo
答えてくれた人:
地球物理学者のマット・クヌースさん(アメリカ・ウィスコンシン大学)
私は、天気が良い日は新鮮な空気を吸いに、魚やクジラや鳥を探しながら外を散歩するのですが、たくさんは見かけません。今までに船のまわりで見つけたのは、鳥やマヒマヒという魚です。鳥は、数羽がグループになってヘリコプターのデッキに飛んできます。デッキに寝転びながら鳥達が高く舞い上がっていくのを眺めるのは楽しいですね。初日に乗船する時に、ヘリコプターからイルカが泳いでいるのを見かけました。あとは、船からクジラが遠くで潮を吹いているのも見えましたが、姿が見えるほど近くではありませんでした。

マット・クヌースさんも同じようです。

船のまわりでは一日中カモメがたくさん飛んでいます。1月には入るまではぜんぜん見なかったのですが、今は毎日のように飛んできます。多くは船の周りを飛んでいるだけですが、たまにヘリデッキで羽を休ませています。魚は私もマヒマヒという魚しか見ていません。よく晴れた日に船の先で泳いでいるのが見えます。あと、一番初めの掘削地点では無人潜水機に装備されている水中カメラに、小さな魚がたまに映っていましたね。
質問 32 船では自分で服を洗っているのですか?それとも船を下りるまで洗わないのですか?
ダンサーさん(小学5年生)
アメリカ・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
岩石物性の専門家デビッド・ゴールズビーさん(アメリカ・ブラウン大学)
自分達で洗ったりもしますが、船には掃除をしてくれたり洗濯をしてくれるすばらしいスタッフがいます。部屋のドアの前に洗濯物を入れた袋を置いておくと、数時間でキレイに洗濯して戻してくれます。しかもきちんとたたんでおいてくれるのですよ!
質問 33 好きな洋服を着られますか?それともユニフォームがあるのですか?
リナさん(小学5年生)
アメリカ・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
岩石物性の専門家デビッド・ゴールズビーさん(アメリカ・ブラウン大学)
いつもは普段着を着ています。ただひとつだけ例外があります。研究する場所以外の(掘削作業をするところなど)危険な場所を歩くときは、普段着の上に、個人用保護具(PPE)と呼ばれる、いわゆるユニフォームを装着しなければなりません。ヘルメット、安全めがね、安全靴と上下のつながった作業着を着ます。これらの装備は、船の中で危険な場所を歩く際に怪我をしないように守ってくれます。また、全ての保護具とライフジャケットを装着して、週に一度、安全訓練を行います。訓練では、本当の緊急事態と同じように、それぞれが乗り込む救命艇の近くの集合場所に集まります。
質問 34 家族に電話するのに携帯電話は使えますか?
ミスターボイルさん(小学5年生)
アメリカ・パラダイスバレー
回答者photo
答えてくれた人:
地球物理学者のマット・クヌースさん(アメリカ・ウィスコンシン大学)
残念ながら、陸上からとても遠いので携帯電話の電波が届きません。もっとも、陸上に近くても、世界各国から来ている研究者の多くは、日本で自分の携帯電話が使えません。しかし、船は人工衛星と通信をしていて、インターネットにアクセスしたり、衛星テレビ放送を楽しんだり、もちろん電話をしたりできます。船には私達が使える電話もあって、特にクリスマスやお正月に家族に電話することができて、とてもうれしいです。
質問 35 いつも同じ場所を掘っているのですか?
メリルさん(小学5年生)
アメリカ・パラダイスバレー
回答者photo
答えてくれた人:
カテリーナ・ペトロノティスさん(出版アシスタント・テキサスA&M大学)
私達の科学計画では世界中のいろいろなところで掘削をしてきました。今回の航海では巨大地震が発生する「沈み込み帯」というところを日本の近くで掘削しています。科学者は、これまでにも、北極海や南極海で海氷の変化を調べたり、大西洋やカリブ海で恐竜が絶滅した原因ではないかと考えられている隕石の衝突の証拠を発見したりしています。また、海底からずっと深いところで生きている微生物を発見したり、次世代のエネルギーと期待されているメタンハイドレートと呼ばれる物質を調べたりもしています。他にも、昔に津波を起こしたと考えられるハワイの近くの巨大な地すべりを研究したり、地中海が昔は水がなくて盆地だったことを発見したりしています。どの研究航海もワクワクするような新しい発見をしてきました。45年以上も続いている海洋科学掘削では、222回の航海を実施し、1,361地点で調査をしてきました。
質問 36 船では、どこで眠るのですか?部屋はどんな感じですか?
キャアさん(小学5年生)
自分の部屋がありますか?他の人と一緒に使うのですか?
レッド・ロドントさん(小学5年生)
アメリカ・パラダイスバレー
回答者photo
答えてくれた人:
坂口有人さん(堆積学・日本・海洋研究開発機構)
一人ずつ部屋があります。広くはないけれど、とても快適です。ベッドと机、それにバスルームと収納キャビネットがあります。

質問 37 どうして日本の近くで掘っているのですか?
テイラーさん(小学5年生)
アメリカ・フェニックス
回答者photo
答えてくれた人:
坂口有人さん(堆積学・日本・海洋研究開発機構)
巨大な地震は、プレートが、もう一方のプレートの下に沈み込んでいくところで起こります。そのような場所は世界中にいくつかありますが、その中でも、日本の近くでは、ずっと昔から膨大な量の記録があります。昔に起こったたくさんの地震について、1300年以上にわたって歴史的な文献に書き残されていますし、近代的な地震観測も80年以上に渡って実施されています。海洋地殻の構造もとても詳細に調べられてきました。また、地震が発生した歴史、発生間隔、それに断層の構造が日本の周辺では良く調べられています。したがって、日本の東側の海底を掘って調査することは、巨大地震が発生する仕組みを理解するために理想的な場所なのです。
質問 38 海底人は生物学的に存在しえるのですか?いるとしたらどんな人達ですか?
ともこさん(高校1年生)
日本・大坂
回答者photo
答えてくれた人:
稲垣史生さん(地球微生物学者・日本・海洋研究開発機構)
地球の地下深くは生命が存在できない場所だと、長い間信じられてきました。しかし、最近になって、ものすごい数の微生物が海底の堆積物から見つかりました。このような海底下の生物は、直径が0.001ミリメートル以下と、とても小さな生物です。陸上でみられるような微生物とは、まったく異なるタイプの微生物ですが、心配はありません。彼らの成長はとてもゆっくりで、各世代が1000年以上だと考えられています。しかし、地質的な時間スケールで考えたとき、彼らの活動は、地殻を通じた物質の循環において、私達の地球で重要な役割を果たしています。海底下で生きる生命や生物圏は、まだまだ未知の世界ですので、今、科学者は「ちきゅう」で得られたサンプルを使って調査をはじめています。
質問 39 火山と地震は関係がありますか。
ディーンさん(小学5年生)
アメリカ・スコッツデール
回答者photo
答えてくれた人:
チュン・フェン・リー(構造地質学者・同済大学・中国)
地震と火山の噴火は、別々の自然災害だと思われるかもしれませんが、実は非常に関連しています。どちらの現象も、プレートの地殻変動の一部で、火山の噴火やマグマ活動は、多くの地震、とりわけ人が感じないような非常に小さな地震の引き金になっています。これらは地震計のセンサーで記録することができます。実際に、火山の周辺で地震が数多く観測されると、噴火が差し迫っていることを予想することができます。
ところで、火山活動が地震を引き起こすように、地震が地表下に掛かる力を変えたために火山を噴火させるということが論理的には言えるかもしれません。しかし、現在、地球上で活動している火山は、毎日発生している地震の数に対して非常に少ないので、そのようなケースはほとんどないといえるでしょう。
質問 40 もうすぐ大きな地震が来ると言われていますが、だいたいいつごろ来るのですか?
ちひろさん(小学5年生)
日本・美浜町
回答者photo
答えてくれた人:
チュン・フェン・リー(構造地質学者・同済大学・中国)
地震というものを考えるときに、私達は3つの基本的な要素を考えます。ひとつは、地震が起きる場所、もうひとつは地震が起きる時間、そして3つ目は地震の大きさ(規模)です。まず始めに、マグニチュード7以上の巨大地震はめったには起きません。しかしながら、地球上には、巨大地震が定期的に発生する活動的な地域があります。この地域では、巨大地震により大変な被害をこうむるために、科学者達は集中的に調査を行い、地震について、ある程度の理解を得ることができるようになりました。過去に巨大地震が発生した年と、次の巨大地震までの間隔を照らし合わせることで、次にいつ発生するのかおおよその時期を見積もることができます。
例えば、私達が研究を行っている南海トラフでは、巨大地震が100年から200年おきに発生してきたことがわかっています。また、一番最近では、1944年と1946年に巨大地震が発生しました。したがって、今世紀中には次の巨大地震が発生する確率がとても高いと見積もることができます。しかしながら、おおよその時期を知ることはできますが、何時何分に発生するのかといった、ピンポイントな情報まで今は知ることはできません。人類の地震に対する理解は、まだそこまで到達していないのです。私達がここ南海トラフで国際的に掘削を行っているのも、地震についてもっと理解するために研究をしているのです。
質問 41 船の中で友達ができましたか。
レッド・ロデントさん(小学5年生)
アメリカ・パラダイスバレー
回答者photo
答えてくれた人:
オリバー・ファブリさん(構造地質学者・フランシュ・コンテ大学・フランス)
船に乗ったときに150人の乗員の中で私がはじめから知っていたのはフランス人の同僚1人だけでした。でも、すぐにたくさんの人たちと仲良くなりました。特に、アメリカ人の研究者とはとても良い友達になり、休憩時間には航海のことや研究のこと、それにフランスとアメリカの社会の違いについて話したりして、たくさんのことを勉強しました。日本人の研究者や技術者も気のいい人ばかりで、よく冗談を言って和ませてくれます。下船してもみんなといつかどこかでまた会いたいと思っています。とてもいい仲間にめぐり合えました。
質問 42 船の上では、どんな言葉で話をしていたのですか。
ミスターボイルさん(小学5年生)
アメリカ・パラダイスバレー
回答者photo
答えてくれた人:
オリバー・ファブリさん(構造地質学者・フランシュ・コンテ大学・フランス)
船の上では、英語を使います。しがたって、全員が英語でコミュニケーションをとろうとしています。私はフランス人なので英語が母国語ではありません。アメリカ人やイギリス人の科学者が早口で話をすると何を話しているのかよく分からないこともありました!でも、ゆっくりと話してくれると良く分かります。おかげでこの数週間のうちに、私の英語を理解する力は格段に上達しました。これは他の言語でも同じですが、英語を使って実際に働くことが、上達する早道ですね。
Ask A Scientist!へ戻る >>
ご意見・ご感想など、このページについてコメントがあれば、こちらにご連絡ください。
このページの先頭へ
Copyright 2006 JAMSTEC. ALL RIGHTS RESEVED. JAMSTEC website CDEX