地球深部探査センター
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ちきゅうQ&A
ちきゅうQ&A アーカイブ
Q.11 掘削およびパイプの引き上げは、どのくらいの速度でおこなわれるのでしょうか?
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回答者:
谷口 典孝
運用管理室
ドリルパイプを吊るす「ちきゅう」のデリック
掘削のスピードは「掘進率:ROP(Rate of Penetration)」と呼びます。これは日本周辺の海底を掘削する場合は、一般に、浅部(海底下0〜1,000mぐらい)では300m/day(15m/hr)、中部(海底下1,000〜2,000mぐらい)では150m/day(8m/hr)、深部(海底下2,000〜3,000mぐらい)では70m/day(3m/hr)程度です。

ビットが磨耗し取り替えるための、全ドリルパイプを引き上げるのに要する時間は、4,000mのドリルパイプ長さで約6時間程度かかります。すなわち、600m/1時間程度です。

> より詳しく知りたい方はちきゅうの科学技術「地球深部まで掘る」をご覧下さい。
Q.10 「ちきゅう」の最初の試験掘削は、いつごろどこで行われる予定でしょうか ?
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回答者:
谷口 典孝
運用管理室
2004年12月長崎沖で試験航海をしました
「ちきゅう」は2005年の7月末に引渡しを受け、約2年間の試験運用期間に入ります。

本年度は、下北半島東方沖にて海底面下約50m程度の浅いピストンコアの試験を行う予定です。

来年の夏は同じ下北半島東方沖にて、ライザーを降下したのちライザー掘削・コア試験を深い深度まで行う予定です。

Q.9 なぜ、日本で「ちきゅう」を作ったのでしょうか?
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回答者:
川村 善久
科学計画室
はじめに、深海掘削と言う科学分野は、1959年にある科学者が、マントルを取りたいと言うところから始まりました。しかし、今まで、技術的な問題からその夢を達成することは出来ませんでした。
また、今まで世界中で行われてきた国際科学計画(例えば、宇宙ステーション計画)は、いつもアメリカ合衆国が主導して行われてきました。

このような状況の中で、日本は、海洋国家としての存在を世界に示し、更なる技術立国日本の発展を進めるために、人類未踏のマントルまで掘削が可能な「ちきゅう」の建造に着手しました。
また、「ちきゅう」を日本の力で運転することによって、国際舞台で主導的な役割を果たし、人類の未来に貢献しようと強く考えています。

「ちきゅう」の完成を間近にひかえ、国際会議に参加した各国の代表者に「ちきゅう」を紹介しました
国際シンポジウムなどで「ちきゅう」の現状を報告したりします
Q.8 「ちきゅう」でとったマントルは誰のものになるのでしょうか?
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回答者:
川村 善久
科学計画室
「ちきゅう」で取ったマントルは、「ちきゅう」の所有者である海洋研究開発機構の所有と言うことになります。しかし、マントルは、まだ誰も手にしたことのない物です。特に、地球科学研究者にとって、いろいろな研究のために重要な実験材料となります。そこで、海洋研究開発機構としては、一人でも多くの研究者が成果を上げあれるように、マントルを必要とする研究者には、公平に出来る限り分配しようと考えています。

「ちきゅう」の採取してきたマントルが、人類の未来に対して多くの貢献が出来るようにと考えています。

「ちきゅう」でとってきたコアが保管される高知コアセンター
Q.7 「ちきゅう」に一回で搭載可能なパイプは、掘削何メートル分でしょうか?
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回答者:
川村 善久
科学計画室
写真(1)ライザーパイプ
写真(2)ドリルパイプ
CDEXの川村が、忙しい資材担当の小菅に代わり解答します。

深海掘削を行うためには、大きく分けて3種類のパイプが必要です。

1つ目は、「ちきゅう」船体と海底面をつなぐライザーパイプ、これは海底面下を深く掘るために必要なライザーシステムの要になるパイプです。 写真(1)

2つ目は、先端にビット(掘削するための刃)を付けて実際に地層を掘削するためのドリルパイプです。 写真(2)

3つ目は、掘削した穴が崩れないように保護するために入れるケーシングパイプです。詳しい作業手順については、CGアニメーションのある「ちきゅうスペシャル」をご覧ください。

「ちきゅう」は、常時、2,500m分のライザーパイプ(一本が平均27mですから、約90本)を搭載しており、つまり水深2,500mまでの海底から、深く地中を掘り進むことが出来ます。

また、ドリルパイプは、常に1,000本以上搭載しています。一本約9.5mですから、ほぼ10,000m分、と言うことは、「ちきゅう」船上から、10,000m先にとどく、つまり水深2,500mの海底からその先7,000m以上地球を掘削出来ます。

最後にケーシングパイプですが、これは、深く掘削を続けるためには、何種類かの直径のパイプが必要になりますが、一言で言ってしまえば、海底面下7,000m掘削してその穴を維持するのに必要な量のパイプを「ちきゅう」は、搭載することが可能です。

まとめると、「ちきゅう」は、一度に、水深2,500mから、地下7,000mの掘削をするのに必要な全てのパイプを搭載することが出来ます。

ライザーパイプの直径はでかい!
写真(3)常時搭載されているパイプ
Q.6 地震探査って、何ですか?
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回答者:
田中 秀樹
運用管理室
山に登って「ヤッホー」と叫んでみてください。「ヤッホー」とこだまが返ってきますよね。これはあなたの声(音波)が空気を伝って他の山にはね返って来たためにおこります。

では、地面に向かって「ヤッホー」と叫んでみたらどうでしょう。何も返って来ませんね。いやいや、本当はこだまが地面から返ってきているのです。では、なぜ聞こえないのでしょうか?それは、あなたと地面の距離があまりにも近いので、「ヤッホー」と叫ぶとほぼ同時にこだまが返ってきて自分の声と区別がつかないからです。

実はこだまが返って来るのは地面からばかりではありません。あなたの立っている地面の下は地層と呼ばれる幾つもの層に分かれています。その地層の一枚一枚からもこだまは返ってきているのです。浅い地層からは早く、深い地層からは遅れて、無数のこだまが返ってきているのです。

それなのにこだまが聞こえないのは何故でしょう?それはあなたの声(音波)が地中を伝わる間に徐々に弱くなっていって、こだまとして返ってくる時にはあなたが聞きとることが出来ない位の小さな音になってしまっているからです。近くにいる人の声は聞こえるけど、遠くに行くと聞こえなくなる事と同じです。

それならば、とても大きな声で「ヤッホー」と叫んでみたら地中からこだまが返ってくるはずですよね。理論上はそうなのですが、人間の声の大きさには限界があって実際には無理です。そこでダイナマイトなどを発破させて大きな音波を出してみるとどうでしょう。そうすると、微弱ながらも地中の地層からこだま(音波)がはね返って来るのです。その返ってきた波を地面に置いた音波を敏感に感じ取るセンサーで捕らえ、その波から地下の地層の状態を解析するのが地震探査なのです。

では、実際にはどのように地震探査を行っているのでしょうか。海上での地震探査を例に説明していきましょう。下の図を見てください。調査船の下にエアガンと呼ばれる音波を発生する装置があります。これは空気を圧縮して一気に海中で放出することで音波を発生させる装置です。昔は海中でダイナマイト等を使って音波を発生させていた事もあったようですが、魚が死んだりして環境に影響を与える事から、現在は比較的環境にやさしいエアガンを使用しています。

このエアガンから出された音波が海底や地層の境界ではね返り、調査船で引っ張っているストリーマケーブル(図の黄色の部分。音波を感じるセンサーが幾つも連なったケーブル)で、はね返ってきた音波を感知します。

地層からはね返ってきた音波でどのように地下の地層の状態が分かるのでしょうか。それは音波が浅い地層からは早く、深い地層からは遅れて返ってくることを利用します。下図を見てください。調査船のエアガンから音波を出すと、海底から浅い順番に音波がはね返ってきます。

そこで調査船を進めながら何度も音波を出して海底や地層の境界から返ってくる音波のデータを取っていくと、下図の右側のような記録が得られるのです。これによって実際に目で見る事が出来ない地下深くの地層の深度が分かったり、地層が傾いている事が分かったりするのです。

最後に、実際に地震探査で取られたデータの一例を下図に示します。下図の左側に描いてあるように、返ってくる音波の強さによって色付けがしてあります。右側の方に大きな断層が有るのが分かりますか?このようなデータを使って地下の状態を知る事が出来るのです。

Q.5 「ちきゅう」を見学したいのですが、どうしたらいいですか?
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回答者:
吉松 あゆみ
企画調整室
2005年現在「ちきゅう」は建造中のため、安全上一般の方の見学は出来ません。ごめんなさい。

JAMSTECが、船の引き渡しを受けた後、試験運用期間中に皆さんにご覧頂けるよう、9月中に首都圏での一般公開の開催を現在検討中です。開催場所、日時等が決まりましたら随時HP等でお知らせしたいと考えておりますので、今しばらくお待ち下さい。

Q.4 J-CORESっていう単語を聞いたことがあるのですが、J-CORESとは何ですか?
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回答者:
高橋 共馬
科学計画室
‘J-CORES’とは「ちきゅう」船上科学データベースの名称で、船上で取得された機器分析結果、乗船科学者による記載といった科学データを蓄積・配布することを目的とした情報システムです。

J-CORES
詳しくはJ-CORESウェブサイト

乗船科学者のみが独占的にデータを利用できる公開猶予期間の後,全てのデータはインターネットを通してグローバルに公開されます。

 

Q.3 「ちきゅう」の船籍、船級はなんですか?また、母港はどこですか?
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回答者:
石岡 靖
運用管理室
【船籍港】
船は船籍港を定めるよう法律で規定されています。 船籍港とは本籍地のようなもので、「ちきゅう」の船籍港は横須賀港です。

【母港】
船の本拠地あるいは主要な停泊港である母港は、法律で定められているわけではなく、使用者が自由に決めることができます。
「ちきゅう」は、長期間洋上で活動し、乗員の交代や燃料などの物資の補給も洋上で行うので入港する機会は非常に少なく、活動範囲も全世界に及ぶため、母港は特に定めません。

【船級】
自動車が定期的に車検を受けるように、船も定期的に検査を受けなければなりません。
船を検査し、「法律の要件を満たして安全な船ですよ」と認証する機関が船級協会で、認証した船級協会の名称をその船の船級と言っています。「ちきゅう」の船級は、NK(日本海事協会)です。
世界的に有名な船級協会には、NKの他に、ロイド(イギリス)、DNV(ノルウェー)、ABS(アメリカ)などがあります。

Q.2 掘削に使用するパイプは何度も繰り返し使えるんですか?
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回答者:
小菅 義紀
技術開発室
ドリルパイプという、海底を掘るために使うパイプや、ライザーパイプという、船と海底をつないでいるパイプは、何度も繰り返し使えます。

ただし、ケーシングパイプという、掘った穴を保護するために挿入するパイプは、掘り終わった地層とケーシングパイプの隙間にセメントをいれて、固定してしまうので、海底を掘り終わった後もそのまま穴の中に置いておくことになります。

ドリルパイプやライザーパイプは全て認識番号をつけ、年1回程度、パイプ毎に使用状態を検査し基準に合わなくなったものは交換します。

Q.1 台風や嵐がきても、掘削は続けるのですか?
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回答者:
友本 潤
運用管理室
勿論、「ちきゅう」は有る程度の風や波等に耐えて作業が出来るように設計されています。しかし、その限度をこえて作業をすることは出来ません。

「ちきゅう」の船体の安全確保は勿論、作業している人達の安全を最優先しなくてはなりません。従って、常に気象海象予報に注意し、作業条件を越えるような台風や嵐が来ると予想される場合は、掘削している孔井に対する安全措置を講じ、その上でBOP(噴出防止装置)で最終的に孔井を密閉します。

その後、ライザーをLMRP (Lower Marine Riser Package) と呼ばれる部分(BOPの上部)から切離し、ライザーを船上に回収した後、「ちきゅう」は安全な海域に避難します。

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