┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ CHIKYU MAIL NEWS 89号 2008/1/24   CHIKYU MAIL NEWSは、地球の謎に挑戦する   「ちきゅう」やIODPの最新情報、イベント情報   科学と技術に関する記事を皆様にお届けします。 CHIKYU HAKKEN WEB SITE http://www.jamstec.go.jp/chikyu/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ =================================================== 南海トラフ地震発生帯掘削計画ステージ1 IODP第316次研究航海ウィークリーレポート(第4週) 2008年1月18日 http://www.jamstec.go.jp/chikyu/jp/Expedition/NantroSEIZE/exp316_wr4.html =================================================== 掘削サイトC0006では付加体の掘削が続きました。掘削孔Fで 回転式掘削(RCB)によるコア採取を海底下514メートルから 603メートルまで行い、回収率は31.58%でした。主な岩相は 火山灰層を含む泥岩でした。地震波による事前探査の解析からは、 いくつかの断層が発達していることが予想されましたが、 全体的に変形作用は浅部で見られたほどではありませんでした。 23本目のコアを採取した後、孔内状況が悪化し、圧力、トルク、 回転数などの掘削データから、これ以上のコア採取作業は 危険であると判断し、1月13日9 時00分に掘削サイトC0006での 作業を終了しました。このサイトでは前縁衝上断層に到達でき なかったため、予備のサイトNT1-03Aで掘削を行うことを決定し、 1月13日21時00分にドリルパイプなどの揚収作業を完了しました。 1月14日6時00分、「ちきゅう」は次の掘削サイトC0007(NT1-03A)に 移動しました。無人探査機(ROV)を降下して海底に音響測位装置を 設置し、船上では定点保持システム(DPS)で本船の位置を 微調整しながら水圧式ピストンコア採取システム用の掘削編成を 組み立てました。続いて掘削パイプを降下し、1月14日22時30分に 海底に到達し、サイトC0007掘削孔Aでの掘削を開始しました。 水深は4081メートルです。 水圧式ピストンコア採取システム(HPCS)による1本目のコアは 海底直下から3.14メートルまで採取し、回収率は100%でした。 次の海底下3.14 メートルから採取した10.06メートル分のコアは、 掘削作業とコア管理上の理由から、C0007B-1Hと名付けられました。 このコアを船上に回収する際に先端のドリルビットが掘削孔から 抜けてしまったため、その次のコアからは掘削孔Cと名付けることにし、 コア採取を続けています。 最初の4本のコアは水圧式ピストンコア採取システム(HPCS)で採取し、 続いて5本目から15本目までを伸縮式コア採取システム(ESCS)で 採取しましたが、16本目以降は地層に応じて再び水圧式ピストン コア採取システムを用いています。海底下51.26メートルまで進んだ 段階で回収率は33.82% で、成層したシルト、砂などを含んでいます。 このサイトC0007では回収率が極端に悪く、砂を多く含む地層を 掘削しているようです。1月17日17 時15分、18本目のコアを 回収する際にピストンコアのコアバレルが地層から抜けずに 動かなくなり、数時間にわたって回収を試みています。 乗船研究者は、コアカッティングエリアで、間隙水、空隙ガスの サンプルを採取しています。続いて、X線CTスキャン、マルチ センサーコアロガーといった非破壊の計測と、柱状サンプルの採取、 その後に半裁したコアを使って肉眼による記載と物性計測 (熱伝導率、含水率、密度、P波速度、非抵抗など)を行っています。 それらの作業が終わってから、分析用の半割コアは古地磁気、 物性、微化石、鉱物、年代、土質工学、構造地質など研究目的に 応じてサンプル採取し、保存用の半割コアは、色調や画像を スキャンして保管庫に移しています。 <今週の一枚> 見渡す限りの大海原と「ちきゅう」 http://www.jamstec.go.jp/chikyu/jp/Expedition/NantroSEIZE/exp316_wr4.html =================================================== 「ちきゅうメールニュース」では、IODP南海掘削の実施中、 船上から届くウィークリーレポートを配信しています。 ◇最新の掘削状況を知るには? (IODP南海掘削特設ページへ) http://www.jamstec.go.jp/chikyu/jp/CHIKYU/status.html ◇船上の様子を写真で見るには? (第316次研究航海フォトギャラリーへ) http://www.jamstec.go.jp/chikyu/jp/Expedition/NantroSEIZE/exp316_pg.html ◇購読をみんなに勧める! (メールニュース登録ページへ) http://www.jamstec.go.jp/chikyu/jp/mailnews/index.html ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ CHIKYU MAIL NEWS 登録中の方にお送りしています。 購読の登録・中止はこちらから http://www.jamstec.go.jp/chikyu/jp/mailnews/ CHIKYU HAKKENウェブサイトは、 地球深部探査船「ちきゅう」とその科学と技術に 関する情報の発信基地です。 http://www.jamstec.go.jp/chikyu/ 統合国際深海掘削計画(IODP)は、複数の科学掘削船を 用いて深海底を掘削することにより、地球環境変動の解明 地震発生メカニズムの解明、地殻内生命の探求等を 目的として研究を行う国際研究協力プロジェクトです。 http://www.iodp.org/ 海洋研究開発機構地球深部探査センターは、IODP 日本実施機関として「ちきゅう」を運用しています。 発行元: 独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC) 地球深部探査センター(CDEX) ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛