
採集された砂試料は、実験室でより詳しい分析を行います。
岩石や鉱物をスライドガラスに貼り付けて薄く削ったものを薄片と言います。不透明鉱物を除く鉱物は非常に薄くすると光を透過するようになり、顕微鏡で観察することが可能になります。

- さ野外で採集したバルクの砂試料をふるいにかけて、250μm(マイクロメートル)よりも粗いものを取り除く
- 濃集させた重鉱物の試料は、重液と呼ばれる比重の大きい液体で、さらに純度良く重鉱物を濃集させる(重液分離)
- 砂試料は、そのままではバラバラになってしまうため、エポキシ系接着剤と混ぜてペースト状にし、スライドガラスに貼り付けて固定する。
- 完全に固化したら、グラインダーなどで削って観察できる厚さまで薄くする。
* 重液分離とは?
水よりも比重(密度)の大きい液体を重液と言います。軽鉱物の密度は2.6から2.7 g/cm3くらいなので、これよりも比重の大きな液体の中では軽鉱物は浮きます。一方、重鉱物の密度はおおむね3.0 g/cm3以上なので、液の密度をこの間に調整してやれば、軽鉱物は浮き、重鉱物は沈みます。このようにして鉱物を分離する作業を重液分離と言い、鉱物分離の手法の一つとしてよく使われています。

鉱物の中には通常の顕微鏡観察だけでは見分けのつきにくいものもあります。そういった鉱物は、電子顕微鏡で化学組成を測定することによって判別します。また、鉱物の中には同じ種類であっても化学組成が微妙に異なるものがあります。たとえば、斜方輝石の化学式は(Fe, Mg)2Si2O6で表されますが、この最初の項「(Fe, Mg)2」 は、鉄(Fe)とマグネシウム(Mg)を足して2になる、という意味です。
つまり同じ斜方輝石であっても、Fe : Mg = 1 : 1のものもあれば、Fe : Mg = 0.5 : 1.5のものもあるということです。電子顕微鏡を用いた化学測定ではこういった化学組成の違いを明らかにすることができ、それによって、それぞれの鉱物の起源などを推定することができる場合があります。


