地震津波・防災研究プロジェクト

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東北地方太平洋沖地震、震源域南限の地下構造

3月11日14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震では、その破壊域が岩手県沖から茨城県沖までの400kmにわたるとされている(3月13日発表、地震調査委員会資料)。また、気象庁等の発表による余震分布も同様な広がりを示している。

一方、当機構ではこれまでに茨城県沖から千葉県沖の海域で反射法地震探査による地下構造探査を実施しており、その結果から房総沖では、銚子付近から南東方向に向かって、フィリピン海プレート北東端が太平洋プレートと接していることが分かっていた。

今回、このフィリピン海プレート北東端の位置と、破壊域および余震域南限を比較したところ、その両者が一致することが分かった。

このことは、沈み込む太平洋プレートの上にのるプレートが、北米プレートからフィリピン海プレートに変わる領域において、破壊の南への伝搬が止められたことを示している。

図1:緑線は既往地下構造探査測線、赤点線は既往データによるフィリピン海プレート北東端を示す(Miura et al., 2008)。この点線を境に、北から南に向かって、沈み込む太平洋プレートの上盤側プレートが、北米プレートからフィリピン海プレートに変わっている。
(図2、図3)。今回の地震の南限は、この境界(赤点線)と一致している。緑太線は図2の地下構造探査断面図の位置を示す。気象庁による震央分布図(平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震について(第19報))に加筆。

図2:地下構造探査断面図(上)および解釈図(下)。縦軸は往復走時(秒)であり、断面図右側の太平洋プレートと北米プレートとが接している部分は深度15-16kmである。余震域を解釈図の上側に赤線で示す。太平洋プレートは紙面直交方向に沈み込みこんでいる。余震域の南限は上盤側のプレートが、北米プレートからフィリピン海プレートへ変わる領域と一致している。

図3:図2をもとにしたプレート接触様式概念図。

(地球内部ダイナミクス領域、地震津波・防災研究プロジェクト)

・リンク
独立行政法人海洋研究開発機構 地球内部ダイナミクス領域
http://www.jamstec.go.jp/ifree/
独立行政法人海洋研究開発機構 地震津波・防災研究プロジェクト
http://www.jamstec.go.jp/donet/j/index.html