地震津波・防災研究プロジェクト

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インドネシア・スマトラ西方沖の地震を観測

2012年4月11日14時38分(現地時間,日本時間では17時38分)にインドネシアのスマトラ西方沖でマグニチュード8.6の地震が発生しました(図1)。震源メカニズムはUSGS(米国地質調査所)によれば横ずれ断層型です。この周辺では、同じような横ずれ型のメカニズムを持つ地震が2007年(マグニチュード6.3)にも発生しています。

(独)海洋研究開発機構(JAMSTEC)では、南海トラフ熊野灘に20観測点から構成される地震・津波観測監視システム(Dense Oceanfloor Network System for Earthquakes and Tsunamis, 略称DONET)を設置していますが、これらの観測点でもこの地震を明瞭にとらえることができました(図2)。本震による揺れは2時間以上にわたり、引き続き発生した最大余震も明瞭に全観測点で記録されました(図3)。DONETの変位波形から、今回の地震の破壊継続時間は約200秒に及び、主破壊は2つのステップで発生したことが考えられます(図4)。

また、JAMSTECでは、リアルタイム深海底観測システムを構築し観測点を設置し、運用を継続していますが(図5, http://www.jamstec.go.jp/scdc/top_j.html)、釧路沖と初島沖、室戸沖で今回の地震をとらえることができました(図678)。

図1 今回の地震の発生した海域(USGSのホームページより引用)。星印が今回の本震の位置。オレンジの丸印が今回の地震の余震。

図2 DONET全観測点の広帯域地震計記録による変位波形。

図3 DONETのC09観測点の広帯域記録例。横軸は(103秒)、縦軸は速度(10-4 m/s)。

図4 DONETのC09観測点から読み取った2つの主破壊。541秒に初動P波が届き、976秒にS波が到達した。青い部分が示すように、2つの主破壊による地震であったと考えられる。

図5 今回の地震を観測したリアルタイム深海底観測システムの観測点。釧路・十勝沖では3点、初島沖では1点、室戸沖では2点の地震計で観測しています。

図6 初島沖の地震計(速度計)記録。上から順に、東西方向、南北方向、上下方向の成分を示す。

図7 室戸沖の地震計(加速度計)記録。上からOBS1の南北方向、東西方向、上下方向、OBS2の南北方向、東西方向、上下方向の成分を示す。

図8 釧路・十勝沖の地震計(加速度計)記録。上からOBS1の南北方向、東西方向、上下方向、OBS2の南北方向、東西方向、上下方向、OBS3の南北方向、東西方向、上下方向の成分を示す。