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地球情報研究センター

研究内容の紹介

■第U期中期計画における取組み

大気・海洋結合四次元変分法同化プロダクト(全球1度)の更新・改良を継続し、それを初期値とする季節予測〜経年予測実 験を3か月ごとに実施し、その精度改善のための研究を継続するともに、作成したプロダクトを受託ほか広く利用に供する。また1/48度までの階層的ダウン スケーリングのための非線形モデルを含むインククリメンタル4D-VAR技術の基礎的調査を進め、付加価値の高い階層的「バーチャル海洋」の基幹を構築す る。
さらに、作成した同化プロダクトほか機構が保有するデータをユーザーに提供するデータ可視化プラットフォームについての将来技術調査を行い、その一環と して、データ・サンプルの3Dアーカイブを試行するテストベッドとして仮想空間サーバーを引き続き確保し、3D化試行等に使用するとともに、その他機構内 のさまざまなニーズへの活用にも供する。

■季節予測〜経年変動予測

三次元変分法データ同化プロダクトを初期値とした予測計算では、予測期間を延ばすにつれて初期値に含まれる短周期成分 に影響されて予測精度が劣化します。それに対し、4DVARプロダクトを初期値とすると短周期成分が除去され、これらの予測精度を改善することが可能とな る。
当グループは結合4DVAR プロダクトを初期値とする季節予測〜経年予測について、3か月ごとに更新する体制・仕組みを整え、受託研究などさまざまな目的に同化/予測プロダクトを提供している。

■多階層ダウンスケーリング

全球結合4DVAR プロダクトの水平解像度は1度(約100km メッシュ)であり、1/10 度(約10km メッシュ)、さらには1/48 度(約2km メッシュ)へと解像度を高めていくためには2つの課題がある。
一つは解像度を上げるにつれて領域モデルの非線形性が強くなってバックワード計算ができなくなる問題であり、これを回避するために、バックワード計算は 解像度を落として線形モデルで行い、フォワード計算は非線形モデルを用いるインクリメント4DVAR 手法の開発・改良に取り組んでいる。
もう一つは、ネスティングの際に時間変動スケールの違い等に起因するモデルバイアスが生じる問題であり、これについてはインクリメンタル4DVAR 手法をネスティングの境界条件に適用して時間変動スケールの違いを吸収する手法について開発・改良に取り組んでいる。

■協働と発見のための可視化

創生高次処理システムが作り出す同化プロダクト/予測プロダクトやJAMSTECが保有するデータ・サンプルを広く役立てるためには、ステークホルダーに気づき、ひらめかせるデータ可視化/データマイニング及び遠隔協働参加可能なデータ基盤が必要である。 このため、JAMSTECのアプリケーションラボ及びBioGeos、京都大学の小山田研究室及び美濃研究室、首都大学東京の渡邉研究室並びにデジタル ハリウッド大学院の三淵研究室等と協力して、このようなデータ可視化プラットフォームの検討を行っている。また、マルチユーザーかつインタラクティブな 3D 空間サーバーであるセカンドライフやOpenSimulator等を用いて、深海生物、海洋生態系、流体場等の3D 化を試行している。