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HPCチャレンジアワード


「地球シミュレータ」がHPCチャレンジアワードの2指標で第3位を受賞
−Global FFT及びEP STREAM(Triad) per systemで各第3位−

2009年12月1日


地球シミュレータ

受賞後:SC09の
海洋研究開発機構ブースにて

本年3月より運用を開始した「地球シミュレータ」(右写真)で実施したHPCチャレンジアワード(注1)クラス1の性能測定で、4指標のうち2指標において、それぞれ第3位を受賞しました。

HPCチャレンジアワードは、科学技術計算で多用される計算パターンから抽出した4つの重要な指標を対象としており、今回はその中のEP STREAM(Triad) per system(多重負荷時のメモリアクセス速度)とGlobal FFT(高速フーリエ変換の総合性能)と呼ばれる指標で、それぞれ173TB/s(テラバイト/秒、注2)、6.942TFLOPS(テラフロップス、注3)という性能を達成しました。

受賞式は、米国オレゴン州ポートランドで開催されたSC09(高性能計算機、ネットワーク等の国際会議)において11月18日に行われました。

Global FFT(高速フーリエ変換)は地球環境問題に関連した気象・気候シミュレーションや新素材の設計など、「地球シミュレータ」を用いた主要な応用シミュレーションにおいて活用されております。現在、世界トップのコンピュータの理論ピーク性能はPFLOPS(ペタフロップス)の領域に達しています。それらよりピーク性能が1桁小さい「地球シミュレータ」がHPCチャレンジアワードの2指標において第3位を達成したことは、応用シミュレーションに対する「地球シミュレータ」の優れた能力を実証するものです。

EP STREAM(Triad) per systemはプロセッサのメモリアクセス速度を測る指標です。気象・気候シミュレーションのような大規模データ処理では、必ずメインメモリのアクセスが必要になり、その速度によって性能が決まります。近年、プロセッサの演算性能の向上にメモリアクセス速度の向上が追いつかず、プロセッサの本来の性能の数%しか発揮できない問題が生じています。「地球シミュレータ」はベクトルプロセッサの特徴である高速なメモリアクセス性能を持っており、大規模データのアプリケーション実行でも高い効率を維持しています。

今回の性能の計測は、研究活動の実運用と並行して行ったため、120ノードで行いました。今後、保守時間の合間を利用した全体160ノードでの性能測定も実施する予定です。

注1 HPCチャレンジアワード
ホームページ(英語)
高性能計算機の性能番付として主流であるTOP500ベンチマークで使用されているLinpack(連立方程式の計算)を補完し、多面的な観点から性能を評価する目的で米国により開発された性能指標です。演算性能だけではなく、メモリ−CPU間のデータ転送やCPU間のネットワーク性能など、高性能計算システムにおける性能を総合的に評価することが可能。
HPCチャレンジアワードには、最高性能を競うクラス1とプログラムの洗練さを評価するクラス2の2種類があります。このうちクラス1では以下の4つの指標の各々に対して表彰されます。
  • Global HPL:大規模な連立1次方程式の求解における演算速度(Linpack TPP)
  • Global RandomAccess:並列プロセス間でのランダムメモリアクセス性能
  • EP STREAM(Triad) per system:多重負荷時のメモリアクセス速度
  • Global FFT:高速フーリエ変換(FFT)の総合性能
注2 TB/s
1秒間に転送できる情報量を表す単位。1TB/s(テラバイト/秒)は、1B/s(バイト/秒)の2の40乗(1兆995億1162万7776)倍を意味する。
注3 FLOPS
1秒間に実行可能な浮動小数点演算数。1TFLOPS(テラフロップス)は1秒間に1兆回、1PFLOPS(ペタフロップス)は1秒間に1000兆回の演算速度を意味する。

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