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地球内部変動研究センター
センター長
深尾 良夫 理学博士
アメリカ地球物理学連合フェロー
地 球の内部では、巨大なマントル対流から、プレート運動、地震の断層運動、微小な鉱物粒子の変形まで、空間・時間スケールが何桁も異なる変動現象が階層構造 を成して同時進行している。それぞれの現象は相互に影響を及ぼしあい階層社会の中にスケール不変な秩序構造を生み出し、一方、社会の最上層階級や最下層階 級では別の階層への橋渡しとなる規則性が生み出されている。
このダイナミックな構造をどのように捉えればよいか、地震現象を例にとって概説する。

極限環境生物圏研究センター
センター長 掘越 弘毅 農学博士
東京工業大学名誉教授
東洋大学名誉教授
英国ケント大学名誉博士
極 限環境、例えば1,000気圧を超える圧力・100℃を超える温度・極めて薄い酸素・様々な化学物質・真の闇など、とても住めそうもない環境にこそ、真の 生命を理解する鍵が隠されていると感じます。深海や地殻内に棲む生物たちを理解し、特徴を知り、私たちと の関わりを知り、産業に利用する。
このような開拓は重要ですが、勘と腕の世界にも限界があります。時間的、そして空間的な生命情報の補完は、in silicoで補うべきであり、新たな生物プロセスをバーチャルに構築することは重要です。極限環境生物研究の進展に欠かせないと思われることについて紹 介します。

地球シミュレータセンター長
センター長
佐藤 哲也 工学博士
核融合科学研究所名誉教授
総合研究大学院大学名誉教授
自然とは何か。ビックバンに始まる膨張する宇宙は膨張に伴なう温度の減少の過程で、素粒子が合体し、より低い局所エネルギーミニマム状態の物質(組織)を順 次創造していく。これらの局所エネルギーミニマム状態の創造プロセスを自己組織化と呼ぶ。この自己組織化プロセスによって宇宙はさらに銀河、星、惑星等の 新しい構造を産み出していく。この階層構造の営みを科学的に解明し、その未来の発展を予測する科学の方法論としてシミュレーションが産み出された。
本講演では、この営みを解き明かすシミュレーションの現状とシミュレーションがどこまで現実の営みに近づきうるかということについてお話したい。
一つの小石は沢山の小さな鉱物で出来ています。その鉱物一つは、さらに膨大な小さな何かで出来ています、そしてさらにその何かも・・・・と素粒子までさかのぼります。調べれば調べるほど、より小さな世界があり、小さな階層の世界がそこにあります。
小石と素粒子が属する階層が違っていても関係あるように、人間と素粒子もまた、深い関係があります。しかし、長い間、西洋科学によって、階層と階層の間の関係は見落とされ、階層ごとに切り分けて別々に研究するという手法が取られてきました。
今、異なる階層間の因果関係が、数多くの科学分野で共通の課題となってきています。これに着目し、海洋研究開発機構では、地球科学から深海生物までという幅広い分野において、分野の壁を越えて英知を結集させ、積極的に取り組んでいます。
その魁(さきがけ)として、今回は、より多くの研究者と一緒に、「階層構造の科学」の認識を深め、階層間の因果関係にある共通の原理を発見しようというシンポジウムを企画致しました。
新しい科学に興味のある文科系の方、可能性に満ちた若い科学者の方、熟練の科学者の方、参加資格なし、聴講無料、どなたでもご参加いただけます。 ご来場をお待ちしています。