超高層建築物の耐震性能評価のための地盤連成を考慮した3次元シミュレーションに関する大阪大学とJAMSTECとによる共同研究
橘 英三郎
近年、都市圏において30階~50階程度の超高層集合住宅が数多く建設されつつある。もし地震により、それらが大きな被害を蒙った場合には、都市機能に与える影響は大きく、又、高層故に救命活動もきわめて困難となるため、それらの構造安全性確保は一層慎重になさねばならない。
本研究は、建物や杭や地盤などを一体化した3次元モデルを対象とし、地球シミュレータを用いて有限要素法(LS-DYNAなど)解析を行い、地震時における挙動を的確に把握することにより、都市の安全性の確保に寄与するとともに、耐震性能評価の高度化を目指す。モデル化においては、実際の形状にできるだけ近いモデルとするため、系全体の力学的な自由度は1000万以上の大規模計算となる。又、材料的なミクロな挙動、部材レベルの挙動、構造体としての挙動、地盤と構造体を一体とした挙動など任意の階層での情報を抽出できる新しい構造設計ツールの構築を目指す。
鉄筋コンクリートモデルのモデル化、地盤モデルのモデル化及び建物-地盤連成方法の検討などの様々な予備検討を行い大規模三次元モデルのモデル化の基本方針の確立を行った。
またその基本方針に沿って10cm一辺を基本サイズとする3~15F建て程度の大規模建物モデルの解析を実施し、現在、建築の地震応答解析の主流である多質点系モデルでは把握しえない応力の時間変動等の知見を得た。
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