平成15年度地球シミュレータ共同プロジェクト利用報告会

利用責任者名 : 田中幸夫 (海洋科学技術センター 地球フロンティア研究システム)

共同プロジェクトテーマ : 準一様格子を用いた超高解像度大気海洋大循環モデルの開発

PDF 発表資料 ( 674KB)

発表要旨

1.プロジェクトの目的

水平格子間隔数 km で全球を覆う超高分解能の大気海洋大循環モデルの開発を目的とする。現行の大循環モデルより一桁高い解像度を目指すため、地球シミュレータの性能を最大限生かすことのできる球面準一様格子を採用する。大気に関しては非静力学モデルを採用し、積雲を直接解像することにより、積雲パラメタリゼーションの曖昧性を回避する。同様に海洋モデルは、傾圧渦を直接解像することを意図している。

2.今年度当初の計画

大気モデルの今年度の計画:

A-1) 全球準一様格子力学コアの性能評価と改善及び非静力学効果等の検証

A-2) 領域モデルでのテスト結果を元に全球モデルへの物理過程の実装の開始

海洋モデルの今年度の計画:

O-1) 全球準一様格子海洋モデルの力学コアの構築

O-2) 領域モデルを用いた渦解像実験の準備

3.今年度得られた成果、および達成度

<成果>

A-1)

A-2) 物理過程を順次全球モデルへ実装 し、いくつかの基本的な動作テストを行った(地表面過程、乱流過程、雲微物理過程)。

O-1) 力学コアを定式化し , コーディングを行った。 完成したコンポーネントについて順次テストを行い、良好な結果を得た。

O-2) 実験対象領域を南大洋に決定し、 観測データからモデルと比較するためのデータベースを構築 した。 また、 モデルに用いるパラメタリゼーションの選択やパラメータの調整 などを行い、 初期条件作成に使用するスピンアップ計算の方法を確立 した。

<達成度>

A-1) 全球 3.5km 格子での計算可能性を実証。力学コア性能評価及び改善は十分達成。非静力学効果等の解析は実施中。

A-2) 物理過程の実装は計画通り順調に進行中。今年度中にすべての物理過程を実装予定。

O-1) 海洋準一様格子力学コアの開発は順調に進んでおり今年度中に完成予定。

O-2) 渦解像実験でのモデル相互比較の準備は十分達成。