平成15年度地球シミュレータ共同プロジェクト利用報告会

利用責任者名 : 松野 太郎 (海洋科学技術センター 地球フロンティア研究システム)

共同プロジェクトテーマ : 地球環境変化予測のための地球システム統合モデルの開発

PDF 発表資料 ( 4.72MB)

発表要旨

1.プロジェクトの目的

地球温暖化とそれに伴う気候の変化、水循環の変化、陸域生態系(植生) の変化など地球環境全体の変化を相互のフィードバックを取り入れて予測するため、「統合モデル」を開発する。

2.今年度当初の計画

3.今年度得られた成果、および達成度

<成果>

海洋単体の炭素循環モデルを用い温暖化時の海洋二酸化炭素吸収についての評価を行い、既存の研究と矛盾しない結果を得た。また MIROC に陸域と海洋の炭素循環モデルを組み込んだ全球炭素循環モデルの原型が完成し、現在細部の調整を行っている。最終的な統合モデルの解像度としては大気 T42L64 、海洋は水平1度、鉛直 44 層程度のものを考えている。モデルで解像度した成層圏内部重力波の解析を行い、既存のパラメタリゼーション高精度化に役立つデータセットを作成した。 CHASER を用いて調べた温暖化時の大気化学組成変化についての結果を Geophysical Research Letters 誌に発表した。

<達成度>

年度当初の予定はほぼ達成したと言える。検討の結果決定した上記の解像度は地球シミュレータ上のモデルとしては粗い部類に入るが、これにより多数の感度実験を行いモデル結果の不確定性を評価することが可能になる。変動の大きいパラメータを必然的に多く含むモデルを用いる本プロジェクトにおいては、そうした不確定性評価は特に重要である。