平成15年度地球シミュレータ共同プロジェクト利用報告会
利用責任者名 : 高瀬和之 (日本原子力研究所 東海研究所)
共同プロジェクトテーマ : 直接解析手法による原子炉内複雑熱流動挙動の大規模シミュレーション
発表要旨
1.プロジェクトの目的
- 原子炉内における冷却材の複雑伝熱現象や相変化を含む混相流挙動に関する物理的メカニズムを大規模シミュレーションによって解明する。
- 原子炉燃料集合体をフルサイズで模擬した体系で解析を行い、炉心内熱流動挙動の詳細を計算機上に再現する。
- 実験的検証が困難な複雑熱流動場における乱流伝熱機構を数値的に明らかにする。
2.今年度当初の計画
- 低減速軽水炉用燃料集合体のスペーサまわりの複雑流れ挙動を大規模シミュレーションで明らかにする。
- 燃料集合体内乱流場予測手法を開発する。
3.今年度得られた成果、および達成度
<成果>
- スペーサ周辺の水と蒸気の二相流構造の解明に成功
- 燃料集合体内の壁近傍のミクロな非等方渦構造と主流域の大規模な変動渦構造の関係を解明
- 燃料集合体内の初期乱流場に関するデータべースを構築
<達成度>
- 上記成果を基に燃料集合体内熱流動解析結果の精度向上を達成
- 壁面せん断乱流の直接数値計算では世界最高のレイノルズ数 80,000 を達成
- 今年度計画した研究内容を 100 %達成
- 燃料集合体内複雑流れ挙動に関する解析では、最高ノード数45(総メモリー 0. 7テラバイト、計算格子数約2億点)を達成
- 乱流場予測解析では、最高ノード数144ノード(総メモリー2テラバイト、計算格子点数約72億点)を達成