平成17年度地球シミュレータ研究プロジェクト利用報告会

プロジェクト名 : 計算地球物質科学による地球内部物質の物性評価計算

PDF 発表資料 (241KB)

発表要旨

1.プロジェクトの目的

地球内部物質の計算科学的レオロジイの研究目的はマントルおよび地殻における流動則とその特徴量を決定することにある。地球物質のレオロジイは地球内部のダイナミックスを支配している基本的性質であり,このためレオロジイにより流動則や摩擦則を温度と圧力および水蒸気圧の関数として精度よく決定する必要がある。

2.今年度当初の計画

3.今年度得られた成果、および達成度

<成果>

今年度の成果は昨年に引き続き、1、空孔を入れた系でのMgOの偏差応力下での直接変形実験を行い、差応力に比例する異方的拡散と拡散型変形の実験に成功したことである。ただし、実験精度が十分ではないために次年度については引き続き検証をおこなう必要がある。2、第一原理分子動力学法による空孔移動の直接計算はいまだ成功していない。この理由は超多体での計算時間がいまだ膨大なことにある。そこで今年度あらたに超多体が可能な2体ポテンシャルをレナードジョーンズ型による高圧での拡散実験を行い、ボルンメイヤー型と比較した。この結果前者では超高圧での拡散速度の上昇は起こらず、ボルンメイヤー型の遠隔力による効果であることがほぼ明らかとなった。

<達成度>

今年度の達成度は当初の目標からは残念ながら直接変形計算において60%、新たに超高圧条件での粘性率減少の原因についてポテンシャル形式による変化および静電ポテンシャル項によることを明らかにした点で80%、そのほかのテーマで0%であり、平均して50%程度と考える。