平成17年度地球シミュレータ研究プロジェクト利用報告会

プロジェクト名 : マントル対流の数値シミュレーション

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発表要旨

1.プロジェクトの目的

マントル対流は様々な地学現象の原動力であり、地球の長期的な変動を理解するためには、マントルの進化やダイナミクスを知る必要がある。本研究では、マントル対流の大規模シミュレーションコードを開発し、これを用いて、マントル内部に存在する相境界や粘性率の強い温度圧力依存性、および複雑なレオロジーを持つプレート運動等がマントル対流に与える影響を調べ、各々の物理モデルを構築することを目的とする。

2.今年度当初の計画

  1. 三次元球殻における高粘性・高レイリー数の対流の物理的基礎
  2. 複数の相転移が存在する場合の三次元球殻マントル対流
  3. 大規模粘性変化を持つ三次元計算によるマントル対流の性質
  4. 大陸プレートとマントル対流の相互作用によるプレート境界の自律的形成と進化過程
  5. マグマの発生・固相-液相-気相三相系のダイナミクス

3.今年度得られた成果、および達成度

<成果>

  1. 球殻高Ra数:計算領域を108という世界最高レイリー数まで拡大し、球殻熱対流の各種統計量を明らかにした。
  2. 相転移:1. の結果を受けて、高レイリー数球殻熱対流に660km相境界の効果を組み込み、地球が持つパラメータ領域での計算を網羅した。
  3. 粘性変化:上部マントルと下部マントルの粘性コントラストを考慮した球殻熱対流計算が実行可能となった。
  4. プレート挙動:プレート運動、およびスラブのレオロジー変化を組み込んだ二次元モデルにより、スラブの滞留を再現した。
  5. 火山現象:初めて高精度の三次元非定常噴煙モデルを構築し、火砕流、噴煙柱、傘型噴煙形成を再現することに成功した。

<達成度>

  1. 100%
  2. 80%
  3. 60%
  4. 60%
  5. 80%