平成17年度地球シミュレータ研究プロジェクト利用報告会

プロジェクト名 : 稠密格子燃料集合体サブチャンネル内冷却材直接乱流シミュレーション

PDF 発表資料 (472KB)

発表要旨

1.プロジェクトの目的

原子力関係の大規模シミュレーション研究の一環として、原子炉(低減速中性子炉、高速炉)の燃料集合体熱流動設計に関し、集合体サブチャネル内の単相乱流領域における詳細な流速分布、温度分布、乱流特性を計算のみによって取得し、集合体設計および原子炉安全性評価に必要な乱流熱流動データベースの構築を目的とする。

2.今年度当初の計画

P/D(P:燃料棒配列ピッチ、D:燃料棒直径)が1.2から1.05程度までの集合体に対し、低バルクレイノルズ数(Re~6000)から十分発達した乱流とみなせるRe~23,000程度までの流れ場における直接乱流シミュレーションを実施する。計算結果の分析に基づき、サブチャネル解析への入力として必要な乱流混合係数、摩擦係数を導出して与えるとともに、稠密格子燃料集合体の燃料棒と燃料棒との間(ギャップ領域)における乱流遷移領域の挙動を明らかにする。

3.今年度得られた成果、および達成度

<成果>

東工大で作成した境界適合格子系直接乱流シミュレーションコードSPARKLE-DNSを用いて高速炉燃料集合体内乱流DNSを実施し、局所詳細乱流流速分布、第二種二次流れ分布、壁せん断応力、および各種乱流統計量を求め、P/D(格子間隔対燃料ピン直径比)およびRe数への乱流特性依存性データを取得した。とくに、低Re乱流(Rebulk=400)条件下で稠密格子(P/D<1.1)における燃料ピン間狭隘ギャップでの局所的層流遷移の発現、および低Re?における各種統計量空間分布形状のRe依存性が高Rebulk(1,000~1,400)の領域では低下するなど、燃料格子配列内の実験的に取得が困難な乱流特性に関する知見が得られた。

<達成度>

70%:(理由)より高Re乱流計算ケースの不足および分解能の向上が必要なことと、分布定数系データを集中定数系(サブチャンネル)解析コードへ適用する際のモデル化が未達成。