■発表要旨
1.プロジェクトの目的
第一原理分子動力学シミュレーション(CPMD)法による大規模計算によって、溶液内での金属イオン周りの水和構造やその安定性評価を行うとともに、重元素の分離化学挙動を予測するための基礎データを取得する。また、併せてDNA分子の溶液内での挙動などを調べることによりCPMD法の応用範囲を広げるための基礎研究を推進する。
2.今年度当初の計画
今年度の計画では、3価ランタノイドイオンの水和挙動の予測研究とDNA分子上での電気伝導メカニズムの解明を進める。これらの計算化学を進めるにあたりQM/MMハイブリッド法の適用を試みる。
3.今年度得られた成果、および達成度
<成果>
今年度の研究では、3価ランタノイドイオンの水和挙動をMetadynamics法を用いて評価し、実験的に得られている水和構造や安定化エネルギー等を良好に再現することができた。 また、DNA分子に関するシミュレーションでは、電気伝導に関わる部分を量子化学的(QM)的に取扱い、それより離れた領域の分子を古典的(MM)に取扱うことのできるQM/MMハイブリッド法を用いることにより電荷移動過程を解明することができた。
<達成度>
- 3価ランタノイドイオンの水和挙動 100%
- DNA分子の電気伝導シミュレーション 100%