■発表要旨
1.プロジェクトの目的
- 計算材料科学の知見情報として利用可能な形での蓄積
- 知見情報として利用可能な情報のためのシステム開発
- 材料計算に関する知識ベースによる計算情報の公開
2.今年度当初の計画
データベースの充実と活用システムとの連携
- 材料解析・設計での実用化のため、クラスターを対象とした計算結果から再利用可能なデータとして擬原子などの二次データの収集とデータベース構築のための計算手法の開発。
- 周期系プログラムCAMP-ATAMI-2のESへの移植による並列化の効率改善。
3.今年度得られた成果、および達成度
<成果>
- 非周期系LCPS-AOコードを用いた金属クラスターのエネルギー計算から原子間ポテンシャルを求めるため整数論を用いた変形メビウス変換による逆問題の計算手法を開発した。
- 酸素イオンの電荷分布を調整してfuzzyセル法を用いて固体中の酸素擬似原子の電子状態計算を行うシステムを開発した。
<達成度>
- 平成17年度6月開始の文部科学省先端大型設備戦略活用プログラムに本プロジェクトのメンバーの一部が参画し、より直接的な産業応用への展開を開始した。これは本プロジェクトでの地球シミュレータ利用経験をもとに、所属する企業での具体的な課題を取り上げるものであるが、このため、今年度の主目的であった周期系プログラムCAMP-ATAMI-2の並列化の効率改善作業はほとんど進まなかった。したがって5月での時点の作業からみて本プロジェクトでの達成度は10%程度となったが、産業応用という意味では発展的な進展結果が得られた。
- 非周期系LCPS-AOコードを用いた2次データベース作成手法については、バルクの系の計算コードCAMP-ATAMI-2が利用できなかったため、表面原子と内部原子の差異やd電子特有のtight-band効果を取り込むにはクラスターの実験データが必要なためその手法の開発は行わなかった。達成度40%。