発表要旨
1. プロジェクトの目的
本プロジェクトは、粒子性物質が気相、液相、固相と混在している場で, 内部構造を作りながら複雑な振る舞いを示す系に対して、粒子系離散モデル(DEM-Discrete Element Method)と粒子系-連続体カップリングモデルを構築し、複雑多相系現象の解明と解析、予測に役立てることを目的としている。
2. 今年度当初の計画
18年度は特に、17年度までに3次元の大規模モデルが完成した血流シミュレーションに重点を置き、人体内での血球濃度(ヘマトクリット値)に近い状態で狭窄や分岐管のある複雑な流れ場における血流問題について取り組む。これにより、局所血球分布密度の変化による流動疎外やそれに伴う動脈硬化による虚血メカニズムの解明につなげる。
3. 今年度得られた成果
- 赤血球濃度の影響
ヘマトクリット5%,15%,25%の比較.これまで観察していなかった管中央断面の挙動を示した.15%の場合,軸中央では,規則的に配列(連銭)していた。 - (仮想)狭窄血管内の血球流動計算
正常なヘマトクリットでも,流速変化によって瞬間的に高ヘマトクリットになり得ることがあることが示せた - 検証実験との比較
共焦点マイクロPIVで計測した結果と比較して計算結果の検証を行った.赤血球の相互作用によって,速度にばらつきがでることが分かった。