発表要旨
1. プロジェクトの目的
地震波形インバージョン解析による地球内部三次元構造推定のために、グローバルスケールの三次元速度構造を考慮した高解像度波動伝播シミュレーションを行う。
2. 今年度当初の計画
まずDSM法に基づいた手法により、現時点でもっとも精密な、表面波を用いた地球マントルの三次元地震波速度構造モデルのインバージョンを実施し、データをもっともよく説明できるモデルを得ることを目指す。それと同時に、スペクトル要素法に基づいて、現実的な三次元地球モデルに対して現時点でもっとも短周期の理論地震波形記録を精度良く計算することを目指す。
3. 今年度得られた成果
- 表面波を用いた地球マントルの三次元地震波速度構造モデルのインバージョンにおいてメモリ使用量の最適化により(深さ方向の)解像度を40%増加させた。これにより、マントル上昇流および下降流域の地球内部構造モデルを高精度化することが出来た。
- スペクトル要素法を用いた理論地震波形記録計算手法により、ESの507ノードを使って地球内部の内核の地震波速度異方性構造について調べた。その結果、現在の内核異方性構造モデルは、観測波形と理論波形との一致を改善させることができるが、その大きさがまだ小さいと予想されることが分かった。