平成19年度 地球シミュレータ利用報告会

大規模科学計算向け汎用数値ソフトウェア基盤の開発

発表資料 (600KB)

1. プロジェクト名

大規模科学計算向け汎用数値ソフトウェア基盤の開発

Development of General Purpose Numerical Software Infrastructure for Large Scale Scientific Computing

2. プロジェクト責任者名

西田 晃

Akira Nishida

3. プロジェクトの目的

本プロジェクトでは、平成14年度よりJST CREST「大規模シミュレーション向け基盤ソフトウェアの開発」プロジェクトにて開発を進めている並列基盤数値ライブラリ群 SSI(Scalable Software Infrastructure)の地球シミュレータへの対応を目的とする。

4. 今年度当初の計画

各ライブラリについて、年度内に以下の計画を実施することを目標とした。

  • (1)反復解法ライブラリLisの地球シミュレータ対応
  • (2)高速フーリエ変換ライブラリ FFTSSの地球シミュレータ対応
  • (3)行列計算ライブラリインタフェース SILC(Simple Interface for Library Collections)の地球シミュレータ対応

5. 今年度得られた成果、および達成度

成果

  • (1) Jagged Diagonal Storage (JDS) 行列格納形式への対応、格納形式間の変換(CRS->JDS)のベクトル化、及びJDS 形式に対応したMPI・OpenMP版の開発を完了し、地球シミュレータに対応したライブラリをLis 1.1.0 として成果配布サイト(http://www.ssisc.org/)で公開した。
  • (2) 並列化に関して Pack/Unpack処理の隠蔽、ステージ分割による通信時間の隠蔽等の手法を提案し(額田彰, 西田晃, 「地球シミュレータを用いた高性能2次元 FFT」, 2007年先進的計算基盤システムシンポジウム論文集, pp.137-144, 情報処理学会, 2007.)、倍精度FFTとして最高の16.3TFLOPSの演算性能を達成した。これは従来の研究(Yokokawa, M., Itakura, K., Uno, A., Ishihara, T. and Kaneda, Y.: 16.4-Tflops Direct Numerical Simulation of Turbulence by a Fourier Spectral Method on the Earth Simulator, In Proceedings of SC2002, Baltimore, 2002)での倍精度での性能である 14.6GFLOPS と比較しても高い数値である。
  • (3) SILC(Simple Interface for Library Collections)については、スクリプト言語化を完了し、並列数値ライブラリの容易な利用を可能にした。また、JDS 行列格納形式への対応、SILC サーバのベクトル化、バッチ処理システムに対応した非クライアント・サーバ版SILC に関する基本的なアイデアの検証を完了した。

達成度

  • (1) 90%
  • (2) 80%
  • (3) 70%