外部エネルギーと雲の相互作用に関するシミュレーション
Simulation of interaction between external energy and clouds
森 雅裕
Masahiro Mori
SSPS(宇宙太陽光利用システム)を想定した外部エネルギーと雲との相互干渉の解明
地球シミュレータセンターによって開発された非静力学・全球・領域結合・大気・海洋・陸面結合シミュレーションプログラムを用いて、雲を伴った低気圧の周辺をレーザーにより加熱した場合に、大気のマクロな運動にどのような影響を及ぼすか、低気圧の運動をある程度制御できるかの検討を行う。並行してレーザーと液滴との相互作用の理論的、実験的なデータの取得、雲・レーザー相互作用モデルの開発に着手する。
昨年度から整備した「陰陽格子法による大気大循環シミュレーションコード」をベースとしたエネルギー注入による低気圧の加熱シミュレーションの計算コードを使用して低気圧周辺部の加熱によるシミュレーションを行った。
どの程度のエネルギー注入により、低気圧が影響を受けるかを数値的に検証するため、実際のレーザー加熱によるエネルギー量やその領域とは別に、加熱量ならびに加熱領域をパラメータとした計算を実行した結果、低気圧の気圧変動に影響を与える条件が存在することがわかった。これまでに得られた計算結果では、低気圧を若干発達させる方向に作用する結果が示されている。一方、現状の計算結果からは、実際のレーザー加熱によるエネルギー量では低気圧にはなんら影響を及ぼさないことが示唆される。しかしながら、さらに検討した結果、現在設定している初期条件がすでに組織化した(コリオリ力による回転成分を有した)低気圧状態であることがわかった。この状態では、大規模な加熱を行わない限りそもそも加熱による影響を与えることができないとの結論に至り、新たに低気圧が組織化する前のパラメータスタディをしようと計画していたが、あいにく今日に至っている。
低気圧への影響の検討 70%