平成23年度 地球シミュレータ利用報告会

問題適合型高精度計算ライブラリの開発

発表資料 (168KB)

1. プロジェクト名

問題適合型高精度計算ライブラリの開発

Development of Adaptive High Accuracy Libraries

2. プロジェクト責任者名

長谷川 秀彦 (筑波大学 図書館情報メディア研究科)

Hidehiko Hasegawa

3. プロジェクトの目的

計算の高度化・高精度化の観点で高性能コンピュータを利用し、
 1) 計算誤り検証付きライブラリの開発
 2) RSA暗号(1024ビット)の強度推定
 3) 自動チューニング機構付き線形計算ライブラリの開発
 4) 精度保証付き線形計算ライブラリの開発
 5) 4倍精度線形計算ライブラリの開発
 などを行う。

4. 今年度当初の計画

2) RSA暗号(1024ビット)の強度推定

ブロックランチョス法およびダイレクトスパースガウス消去法により0-1疎行列計算の実装と高速化を行う。

3) 自動チューニングライブラリの開発

地球シミュレータ上で自動チューニングコードを用いてサンプリングを繰り返し、チューニング手法とその効果を検証する。

5) 4倍精度線形計算ライブラリの開発

われわれが持っている既存の行列計算用コードがベクトル並列機上でどのようなふるまいを示すかを観察し、アルゴリズムに改善を加える。

5. 研究計画に沿った利用状況

RSA暗号(1024ビット)の強度推定については、若干遅れ気味であるが、予定通り進行中である。その他については、今年度はほとんど進んでいない。

6. 今年度得られた成果、 および達成度

成果

昨年度のRSA暗号に使われるふるい処理の高速化に続いて、標数2の線形方程式の高速化を行った。64ビット整数に対するビット演算とアンローリングにより高速化を達成した。大規模なデータに対する実測が現在進行中で有り、年度内には性能特性が検証できる予定である。
 自動チューニング機構付き線形計算ライブラリの開発では、昨年度に実施した自動チューニング方式の性能評価に関する論文を本年度のHPC研究会で発表した。

達成度

(年度当初の研究計画を全て達成した場合を100%として数値で示してください。複数の目標があった場合は、それぞれについて達成度を数値で示してください。)

1) 計算誤り検証付きライブラリの開発 : 10%
 2) RSA暗号(1024ビット)の強度推定 : 70%
 3) 自動チューニング機構付き線形計算ライブラリの開発 : 20%
 4) 精度保証付き線形計算ライブラリの開発 : 10%
 5) 4倍精度線形計算ライブラリの開発 : 20%

7. 計算機資源の利用状況

計算機資源の利用状況

現在、「RSA暗号(1024ビット)の強度推定」が、グループ内でのほとんどの実行時間を占め、アクティブに活動中であるが、高速化に手間どったため、計画よりも遅れ気味である。「自動チューニング機構付き線形計算ライブラリの開発」は、担当者の都合により、予定の大規模計算がストップしている。
そのため、ESC情報システム部からのお願いに従い、昨年12月に約20%程度(600資源時間)を返上することにした。

チューニングによる成果

(ベクトル化、並列化チューニング等、計算機資源を有効利用するために行ったこととその効果を記載してください。)

標数2の線形方程式の解法に際し、64ビット整数を用いたランチョス法を実装した。64ビット整数の「シフト、乗算及び排他和」、ループアンローリングなどにより高速化を達成した。

計画的に利用できていない場合、その理由

想定外の事情による担当者の多忙

8. 新聞、雑誌での掲載記事

該当なし。