ガウス関数展開法による少数粒子系の精密計算と冷却原子系への応用
Precise Calculations for Few-Body Atomic Systems Using the Gaussian Expansion Method and Applications to Cold Atoms
肥山 詠美子 (理化学研究所 仁科加速器研究センター)
Emiko Hiyama
これまで原子核、ハイパー核、クオーク系、エキゾティック原子分子などに応用されてきたガウス関数展開法(GEM)に基づく計算コードを、原子分子の少数多体系に適用する。現実的なポテンシャルあるいは模型ポテンシャルによって表される原子間相互作用を用いて、束縛状態問題や散乱問題を解くことにより、エフィモフ効果などの量子少数系特有の現象や極低温散乱に関する新しい物理的知見を得る。
3体のガウス関数展開法コードを原子種の3体系に適用し、これらの実験的研究に関する予言や解析を行う。原子間に働く相互作用には、散乱特性を自由に調節できる様な模型ポテンシャル、あるいは経験的に得られた現実的なポテンシャルを用いる。また、最近では原子4体系・5体系もこれら研究の発展として注目されているので、4体コード・5体コードを用いた束縛状態や散乱状態の計算へと拡大を行い、新奇な少数多体系量子状態の探求を行う。
本年度は4体コードおよび5体コードに関する高度化作業を中心とした。これまで用いてきたコードをベースにしてベクトル化促進を中心とした作業を行った。
本年度の成果は4体コードおよび5体コードの高度化に関するものである。当初コードは地球シミュレータのSノードの規定の最大経過時間(48CPU時間)に収まらない程であったが、アルゴリズムの見直しやベクトル化促進の結果2時間50分に短縮できた。この作業とは別に、関連する口頭研究発表を2件行った。
(年度当初の研究計画を全て達成した場合を100% / 複数の目標があった場合は、それぞれについて達成度を数値で記載)
70%
上述の通り、本年度は計算コードの高度化作業に注力し、プロダクトランを行っていないため、多くの計算資源を必要としなかったため、計算資源消化はあまりできなかった。
(ベクトル化、 並列化チューニング等、 計算機資源を有効利用するために行ったこととその効果を記載)
当初はベクトル演算率が20%以下で計算時間が非常に長かったが、コードの大規模な書き換えによりベクトル演算率を99%に上昇させた。
計算コードの高度化に注力し、プロダクトランを行っていないため、計算資源消化はあまり進まなかった。
該当なし。