第12回 ESCセミナー

電子・陽電子・イオンプラズマ中の磁気流体波と陽電子加速

日時
2005年12月19日 (月) 14:00-15:00
場所
横浜研究所 シミュレータ研究棟1F 大会議室
講演者
長谷川 裕記 (地球シミュレータセンター 産業利用促進グループ)
使用言語
日本語

要旨

宇宙物理学における理論的、および、観測的研究によって、パルサー周辺や 活動銀河核からの相対論的ジェットなどに、電子・陽電子プラズマが存在する可能性が指摘されている。さらに、高強度レーザーによって、電子・陽電子プ ラズマが実験的に生成されたとの報告もなされている。

また、純粋な電子・陽電子プラズマに関しては、その波動現象などについて、 理論的な研究が盛んになされてきた。しかし、現実に存在するプラズマでは、その多くで、電子・陽電子の他に、イオンが含まれているであろう。さらに、 近年、プラズマが多成分で構成されることが、その物理現象に、非常に重要な効果をもたらすことが明らかになってきている。

このような背景から、本研究では、電子・陽電子・イオンプラズマ中の磁気 流体波と、磁気音波衝撃波によって引き起こされる陽電子の加速について、理論とシミュレーションにより調べた。

本セミナーでは、まず、磁化された電子・陽電子・イオンプラズマ中を伝播する低周波の波動について論じ、そのうちいくつかのモードについて、その有限小振幅波を記述する非線形発展方程式を示す。また、流体シミュレーション によって、非線形パルスの伝播特性を調べた結果も紹介する。

続いて、斜め磁気音波衝撃波による陽電子加速の理論について論じる。さらに、相対論的電磁粒子コードを用いたシミュレーションにおいて、Lorentz 因子が最大で1000を超える陽電子加速を観測した結果について述べる。