高温プラズマでは粒子間衝突の頻度が低いので、プラズマ粒子の分布関 数(位相空間における粒子密度)にMaxwell分布からのずれが生じる。
このため、流体モデルはプラズマ物理においても有用であるが、その適用には限界がある。例えば、波動-粒子共鳴による波動の減衰 (Landau減衰) はプラズマの重要な性質の一つだが、この現象を非線形段階まで 記述できる流体モデルは未だに存在しない。一方で、分布関数の時間発展を追跡するVlasov法や粒子法を用いればこの問題は解決できるが、これらの手法は流体モデルと比較すると計算負荷が非常に大きいので、利用する計算機資源をできるだけ小さくすることが求められる。この観点から、運動論的効果を考慮しつつプラズマの巨視的な振る舞いを計算する粒子・流体連結シミュレーションを紹介する。