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本プロジェクトは、近年目覚ましい進歩を遂げた地球観測システムと大循環数値モデルを活用して、時空間的に断片的な観測データと全予報変数値を全格子点で連続して得られる数値モデルの利点を相乗的に引き出せるよう四次元データ同化システムの高度化を図るとともに、これにより"再解析データセット"と呼ばれる空間的にも時間軸方向にも物理的整合性のある四次元統合データセットを構築して、地球温暖化や水循環予測の高精度化に求められる品質の良い初期値化用データの作成を主目的としている。 高品質の初期値化用データセットの重要性は、例え予測モデルが完璧であっても、予測結果は初期値に左右されることをふまえれば論を待たないであろうし、また、現象を支配する重要な物理パラメータの最適推定がデータ同化により行えることから、ヨーロッパ中期気象予報センターや米国環境予測センターの例を出すまでもなく、気候変動メカニズムの解明に再解析データは極めて有益な基盤データである。 最適化理論を用いたシンセシス技法として数値天気予報等の分野で注目され発展してきたデータ同化は、OIと呼ばれる最適内挿法とVariationalと呼ばれる変分法に基づく2種類に大別できる。 前者はどちらかと言えば観測値とモデル値の統計補間であるのに対して、後者は数値モデルを介した観測値の力学補間と言える。このことが、変分法による再解析データセットは物理的整合性のある統合データセットだと言われる由縁であり、力学予測やプロセス解明の切り札となる。しかし、その計算負荷はシミュレーションモデルの100倍を超える。そのため、これまでの計算機資源環境下における変分法を用いた全球大循環データ同化システムの構築・運用は、例えば大気モデルの分解能は約1度(100km)が限界で、さらに、3DVARと呼ばれる空間三次元の力学補間にとどまらざるをえない等の制約があった。 このような制約は地球シミュレータなら打破できる。すなわち、単体モデルではなく結合モデルを用いて、さらに、空間三次元に加えて時間軸方向にも力学的整合性を確保できる四次元フル結合データ同化システムの構築が可能である。その際、変分法同化手法として、ある期間内の観測データにベストフィットする解析データの作成に最適なアジョイント法と予測誤差の評価に最も優れたアンサンブル手法を併用すれば、全予報変数の初期値とその時間微分を精度良く求められる先端的な同化システムを作成できる。結合モデルを用いたものではないが、これに類したデータ同化の結果の一例を図1に示す。
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