地球フロンティア研究システム参加者の受賞について
地球フロンティア研究システムの最近の受賞状況等をご報告いたします。

ハーゲン・シュミット賞を
受賞された
秋元肇領域長
大気組成変動予測領域の秋元肇領域長は、2002年のハーゲン・シュミット賞を受賞しました。同賞は光化学スモッグの発見者の名を冠した2001年に新設された賞で、国際学術誌Atmospheric Environmentに掲載された過去の論文から毎年2編が選ばれます。受賞の対象となった論文は、N.Kato and H. Akimoto, "Anthropogenic Emissions of SO2 and NOx in Asia: Emission Inventories", Atmospheric Environment, 26A, 2997-3017, 1992.です。これはアジア全域における二酸化硫黄, 窒素酸化物などの人為起源放出量を1975-1987年について国別に推定したもので、エミッションインベントリーの先駆的研究として150回以上引用され、そのデータは化学・輸送モデルを用いた大気化学の研究に広く使われてきました。この研究はその後、同領域のエミッションインベントリー・サブグループに引き継がれています。1995年の排出量推計を終えて、現在2020年までの将来予測の推定を目指しています。

武田研究奨励賞最優秀研究賞を受賞される
デニス・ダイグループリーダー
また、生態系予測研究領域のデニス・ダイグループリーダーは「リモートセンシングの環境応用」の分野において2002年武田研究奨励賞最優秀研究賞を受賞しました。武田財団は、毎年、財団の理念である「工学知の創造とその活用に基づく生活者のための価値の実現」において、最も大きな貢献が見込まれる研究計画に対して、この賞を贈呈しています。情報電子系、生命系、環境系の三応用分野がいずれも賞の対象となります。ダイグループリーダーは、このうち、環境系に関しての研究で「リモートセンシングの環境応用」の分野において最優秀研究賞を受賞されました。この研究が目指しているのは、世界の植生が光合成に利用できる日射の量を、人工衛星データを使って明らかにする方法に改良を加えていくことです。研究の成果は、世界の陸域炭素循環モデルの精度を向上させると期待されています。

国際太平洋研究センター(IPRC)の ジュリアン・マクレアリー所長は、海洋力学と環境循環と気候への影響の研究への貢献により、環境及びその関連科学の指導的立場にあるアメリカ気象学会(AMS)によって選抜された34名の科学者の一人となりました。環境及びその関連科学の指導的立場にあるアメリカ気象学会は、ロングビーチで2003年2月9日から13日に開催される第83回年会において、11,000名の会員の中から34名の特別会員を選出します。マクレアリー所長は1996年にも同学会から、エル・ニーニョの海洋力学、赤道域下海流と東部境界海流の研究において名誉あるSverdrupメダルを贈られています。マクレアリー所長は、世界的地球空間を理解する組織であるアメリカ地球物理学連合(AGU)でも活躍しており、1999年にはAGUからも名誉ある特別会員に選ばれています。