「インド洋−太平洋域における気候変動研究シンポジウム」を開催



質疑応答

取りまとめ報告を行う山形領域長

 地球フロンティア研究システムは、日本財団・科学技術庁・日本気象学会・日本海洋学会の後援を受け、3月6日(月)・7日(火)に芝パークホテルにて、「インド洋−太平洋域における気候変動研究国際シンポジウム(SIPC )」を開催しました。
 本シンポジウムは、地球フロンティアの山形領域長らがNature 誌に発表した論文の反響等により最近注目されるようになってきたインド洋から、西太平洋までの地域を中心とした海域の海洋変動、気候変動及びこれらに関連の深いモンスーンのメカニズムや、南極周辺海域(南大洋)に焦点を当てた、世界でも初めての会議となりました。地球フロンティア研究システムを含め内外の第一線の研究者達が集まり、モデル研究や観測研究に関するこれまでの成果と今後の展望について、総合的に発表が成されました。
 会議当日は、3月6日の開会の朝から多くの参加者が集まり、会場は熱気に包まれ、ホテルの大会議場が小さく感じられるほどでした。世界の気象学者、海洋学者達の間で、今、インド洋が大きな注目を集めていることを実感させる集まりとなりました。
 JAMSTEC 平野理事長の開会の辞に続き、地球フロンティア松野システム長の挨拶により2日間の会議が始まりました。初日の午前中には、地球フロンティアの真鍋領域長が「結合モデルによるインド洋太平洋域における10 年規模の気候変動の研究」と題して、また豪州連邦科学産業研究機構(CSIRO )のMeyers 博士が「インド洋での持続的な観測:研究と社会経済への応用」というテーマで、それぞれ基調講演を行いました。その後、第1 セッションから第4 セッションまで、各セッションのテーマごとに、発表と質疑応答が行われました。

  • 第1 セッション:インド洋気候
  • 第2 セッション:南大洋の変動
  • 第3 セッション:西太平洋における大気−海洋相互作用
  • 第4 セッション:モンスーンの力学
 会議の共同議長として地球フロンティアの山形領域長と、同地域での研究に熱心なオーストラリア、フランス、EU を代表する科学者4 名が取りまとめを行い(豪州:Dr. Meyers (CSIRO )、フランス:Dr. Delecluse (LODYC)、EU :Dr. Navarra (IMGA-CNR))、その他インド、英国、韓国、中国、米国など各国から、また国内の研究所や大学からも多くの講演者が集まりました。
 結果として、SIPC は、通常の国際シンポジウムの役割----すなわち、インド洋−太平洋地域での気候変動研究の概要を研究者間で共有する場を提供する---という以上の成果をあげることが出来ました。海外から参加された研究者が、「会議開催中に、若手の研究者達と、これからどのように研究協力を進めることができるか話し合うことが出来た。このようなシンポジウムの開催を目の当たりにし、今後は、別々の機関が協力し合い補完し合うことによって、よりよい実りある結果を産むことが出来るようになるのではないだろうか、という希望を抱いた。」と語られておられたのが印象的でした。地球フロンティア研究システムではこれからも、新しい研究テーマのもとに世界中の研究者達と積極的に意見交換を行うことができるような国際シンポジウムを開催してゆきたいと考えています。