太陽系の中で唯一生命が存在する星である地球は、水、大気、気候、その中で生まれた生態系などのすべての自然条件が揃い、私たちに様々な恩恵を与えてくれます。  一方で、エルニーニョ現象に代表されるような自然の現象は、時として、地球全体に影響を与え、様々な異常気象をもたらします。私たちの生活は様々な形で、自然の変化に影響されています。

また、近年の様々な人間活動によって、温室効果ガスが大気中に蓄積し、自然界のエネルギーバランスを崩し地球全体の気候も変えかねない地球温暖化という問題が近年広く社会に認識されるようになりました。そして1997年末のCOP3(京都会議)をきっかけに、その傾向を抑止、軽減するための対策の第一歩が踏み出されました。さらにその後、2002年9月に開催された持続可能な開発に関する世界サミット(ヨハネスブルグサミット)でも、その重要性が再確認されたように、私たちの生命と自然の生態系を守り、豊かな暮らしを築くためには、様々な地球規模の自然現象を観測し、メカニズムを知り、そして予測することが必要です。

地球環境フロンティア研究センターは、このような様々な地球の変動のメカニズムを明らかにし、その知識に立って変動の予測を可能にする事、またそれを通じて社会に貢献する事を目的としています。しかし、どの問題をとっても様々なプロセスが絡み合っており、それらを解くのは容易ではありません。そこで我々は地球を一つのシステムとして捉え、大気、海洋、陸域にまたがる現象を引き起こす鍵となる個々のプロセスの理解を深め、また、これを反映したモデル研究を行うなど、プロセス研究、モデル化の双方のバランスを保って研究活動を展開しています。最終的には、これらの様々な知識に立った統合的なモデルを作り、地球変動予測の実現に貢献していきたいと思います。