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HPCI戦略プログラム分野3

研究開発課題責任者

防災・減災に資する気象・気候・環境予測

   気象数値予測研究は、世界初の電子計算機ENIACを用いた研究以来、常にその時々のトップクラスの電子計算機を用いて取り組まれ、まもなく70年になろうとしています。当初は対流圏大気の平均的な流れを北米領域のみを対象に300㎞の解像度で予測するものでしたが、その後の計算機性能の指数関数的向上により「京」の上では現在解像度870mの全球大気モデルによる数値予報実験が進行中です。予測モデルの解像度を50mに上げ、物理法則をより正確に時間積分することによって、2012年5月6日につくば市北部を襲った竜巻が確率的に予測可能であることも「京」による数値実験から分かってきました。
   我々は、このプログラムの中で「京」の能力を最大限活用し、気象・気候予測の限界に挑戦する研究に取り組んでいます。その成果は今後の気象・気候・環境の防災・減災に確実に生かされることになるでしょう。


図1.全球870m水平解像度のNICAMでシミュレートされた雲(凝結物混合比)の3次元分布の例。特に混合比の大きい部分をピンク色で表示している。
上段:全球分布図、下段:西太平洋沖のクラウドシステムをクローズアップしたもの。
(Miyamoto et al.(2013))


気象・気候課題  研究開発課題責任者
海洋研究開発機構  今脇資郎