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地球温暖化観測研究

地球温暖化情報観測研究プログラム

1.北極海気候システムグループ
・平成19年度観測研究計画
平成19〜20年は国際極年(IPY)期間にあたり、本グループでは近年の北極変動の実態及びメカニズムの把握を目指した観測・研究を行う。

○北極気候システムに関わる海洋循環研究
ローリエ号にて、チャクチ海に展開している係留系の回収・再設置、XCTD観測を行う。また、砕氷船ルイサンローラン号にて、カナダ海盆横断縦断観測を実施する。XCTD、CTDデータを用い海盆域における海洋構造の経年変動について調べる。
以上の観測データと衛星観測データ等を用い、「太平洋夏季水及び冬季水の経年変動」と近年の海氷激減後の海洋-海氷結合変動の実態を探る。


○海洋-海氷-大気相互作用研究
北極点環境観測(NPEO)プロジェクトの基で氷海観測用プロファイラー(POPS)を設置し、北極点付近から大西洋側の多年氷海域で海洋・大気の自動観測を行う。また、ドイツ砕氷船ポーラーシュテルン号にて大西洋側北極海の広域海洋観測を行う。
同領域で得られた過去のデータ(砕氷船観測・ブイ観測)との比較から、海洋上層の貯熱量等の経年変動を把握する。さらに海洋・海氷・大気の各種データを用い、海氷減少に対する海洋・大気変動との因果関係(相互作用)を調べる。


2. 物質循環グループ(むつ研究所研究グループ研究計画を含む)
・平成19年度観測研究計画
平成19年度は、海洋地球研究船「みらい」による観測を実施するとともに採取試料の分析、取得データの解析を行う。


○海洋観測研究
時系列観測点、ロシア排他的経済水域(カムチャッカ半島東側、カムチャッカ海峡:ロシア排他的経済水域内の観測の許可が得られた場合に実施)を含む北西太平洋において溶存化学成分の分布を明らかにする。これらの観測データと過去に得られた東経155度線および時系列観測点周辺域の観測データを合わせて解析し、二酸化炭素に関わる成分の北西太平洋における経年変動・変化を把握する。


○係留観測研究
時系列観測係留系を時系列観測点K2(北緯47度、東経160度)に係留し、係留系による生物地球化学観測を行う。また、これまでに得られたデータを用いて、物質の鉛直移動と表層の変化との関係に注目した解析を行う。


〈観測航海予定〉
 「みらい」MR07-05航海:北西北太平洋の時間変動・変化の解析するためのデータ取得、時系列観測点と周辺海域との関係把握するための生物化学パラメータのデータ取得、時系列観測点K2に係留系の設置を行う。なお、ロシア排他的経済水域における観測ついて許可が得られた場合、カムチャッカ海峡及びカムチャッカ半島東側の観測も行う。


3. 古海洋環境復元グループ
・平成19年度観測研究計画
「過去の履歴復元」と同時に「プロキシーの高精度化」と2本の柱で研究を進めている。本プログラムの2つのグループと連携を図りながら、以下の計画に沿って研究を遂行する。


○前者に関わる研究計画としては、最終氷期以降の縁辺海を含む北太平洋における中深度層の循環の盛衰、北西太平洋域における偏西風軸、前線帯の位置変動を復元し、それらの相互関係を明らかにしていく。
○ 後者に関わる研究計画は、中深度層における水温復元の手法開発を行う。
  • 航海
    ・ 作業船「わかしお」(2.8トン、青森県むつ市大畑漁協所属、毎月1日間の作業委託)津軽海峡において浮遊性有孔虫の生態解明と環境因子との関係を知るためにプランクトンネットによる生体試料の採取。
    ・「クロモフ」(ロシア極東水文気象研究所所有)航海
    MR06-04航海では採取できなかったアムール川の流量変動を捉えるのに重要な海域(ロシアEEZ内)であると考えられるサハリン沖を中心とした海域における採泥観測。
  • 実験室作業
     「みらい」MR06-04航海でオホーツク海、日本海、ベーリング海、北極海、北西太平洋(十勝沖)およびその他の航海において下北沖で採取された海底堆積物を用いて、日本を含めた東アジアの気候変動に密接に関与している日本周辺縁辺海や北極域を含めた北太平洋高緯度域において、地球軌道要素では説明のできない1000−数十年オーダーで変化する急激な気候変動の実態復元のための各種分析を行う。特に、アムール川の淡水の流入変動や、オホーツク海及び親潮域、ベーリング海における中・深度層循環変動の復元を行う。ベーリング海では過去100年間といった近過去の復元も行う。生態系変動とユーコン川などのアラスカ周辺陸域を含めた環境変動との因果関係を探る。また、第二期以降を見据えたフィジビリティー研究として南太平洋のチリ沖堆積物を用いた南極中層水循環変動や基礎生産量変動の解析にも着手する。そのために以下の各種分析を行う。
  • 水温指標開発:「わかしお」で採取した浮遊性有孔虫の培養を行い、培養した有孔虫のICP質量分析計による微量金属(Mg/Ca)分析および形態・遺伝子解析。
  • 水温指標分析、塩分指標開発(アルケノン): MR06-04、CK05-04航海にて採取された懸濁粒子や堆積物中有機物よりアルケノンを抽出。ガスクロマトグラフィーを用いた濃度分析による古水温復元。
  • 新規プロキシー開発:ガラス質化石に含まれる微量金属を用いた環境復元プロキシー開発のために、EPMAおよびnano-SIMSを用いた放散虫骨格の元素マッピング。
  • 年代測定:カーボネートデバイスと質量分析計による有孔虫の酸素・炭素安定同位体比分析および加速器質量分析計による14C分析。
  • 基礎生産量変動復元:MR06-04航海で採取したオホーツク海知床沖堆積物およびベーリング海堆積物の有機炭素、無機炭素含有量分析。
  • 海流変動復元:MR06-04航海で採取したベーリング海東部陸棚域マルチプルコア試料についての粒度分析・石英のESR(Electron Spin Resonance: 電子スピン共鳴)信号強度測定。
  • 大気循環変動解析:日本海南部で採取されたピストンコア試料(MD01-2407)および本年度の「かいれい」航海で採取される予定の日本海緯度トランセクトコア試料を用いた、東アジア地域の風成塵の粒径や供給源の変化推定のための粒度分析・粉末X線回折(XRD)分析・石英のESR信号強度測定。
  • 中深層水循環の高精度復元:北西太平洋、ベーリング海で採取された堆積物(MD01-2409、MR01-K03、CK05-04、MR06-04)に含まれる浮遊性・底生有孔虫化石の14C分析。
  • アジアモンスーンに関連した乾湿準変動復元:下北沖ピストンコアから森林火災指標有機分子を抽出し、ガスクロマトグラフィーを用いた濃度分析。
     

 
Institute of Observational Research for Global Change