JAMSTEC

「ナホトカ号」沈没部船体に油と見られるものを確認

平成9年2月10日
科 学 技 術 庁
海洋科学技術センター


本日、海洋科学技術センターの「なつしま」(1,553総トン)は、深海探査機「 ドルフィン−3K」を用いて、「ナホトカ号」の沈没部船体を引き続き調査するた め、3度目の潜航調査(07時47分〜11時38分)を行いました。その結果、船 体中央部付近から浮き上がる油と見られるものを確認しました。 (これまでの調査では、右舷側の他の箇所において油とみられるものは 認められておりません。)
得られた画像は以下のとおりです。(ハンドレールの写真は同じ位置より撮影)。 この油と見られるものは、船体の姿勢から、甲板の一部から出ていると思われます が、安全確保のため、構造物の多い甲板側の調査は実施しておりません。 これらの画像については、引き続き解析を行っています。
また、油と見られるものの一部を採取し、運輸省の乗船者に渡しました。

「なつしま」は、海況の悪化が予想されるため、本日の調査の終了後舞鶴港へ向か う予定です。

問い合わせ先:海洋科学技術センター広報室
喜多河、杉山 0468-67-5502


平成9年2月10日9時49分
「ドルフィン−3K」深度:約2,500m
ハンドレールに付着し浮き上っている黒いものは油と思われる
手前の物体は不明
平成9年2月10日9時49分
「ドルフィン−3K」深度:約2,500m

<参考>

「ナホトカ号」(1970年建造)と同型船(船名不明)の写真(原画を反転)
(出典:ソビエト・マーチャントシップス(1981年版))

主要目
全長:177.3m
幅:22.4m
総トン数:13,733トン


[戻る]