JAMSTEC

「ナホトカ号」沈没部船体に油と見られるものを確認(続報)

平成9年2月10日
科 学 技 術 庁
海洋科学技術センター


本日午後(12時44分〜15時45分)、海洋科学技術センターの「なつしま」( 1,553総トン)は、深海探査機「ドルフィン−3K」を用いて、「ナホトカ号」 の沈没部船体を引き続き調査するため、本日2回目の潜航調査を行いました。 その結果、本日午前中の調査において、ハンドレールに付着し、浮き上がっている油 と見られる映像をとらえましたが、その下方の甲板上のマンホールと見られるふたの 隙間から油と見られるものが漏出している映像をとらえました。これによると、水あ め状の黒い筋が時々切れながら上昇していく様子が船上において観察されました。得 られた映像は別紙のとおりです。この映像については、引き続き解析を行っています。 また、本日の午前、午後の2度の潜航調査の結果、右舷側の他の箇所において油と見 られるものが付着ないし流出している映像は得られておりません。左舷側及び甲板上 面については、安全確保のため、「ドルフィン−3K」による調査は実施しておりま せん。

「なつしま」は、海況の悪化が予想されるため、現場海域を離れ舞鶴港へ向けて航行 中です。

問い合わせ先:海洋科学技術センター広報室
喜多河、杉山 0468-67-5502

<別紙>

平成9年2月10日14時15分      
「ドルフィン−3K」深度:約2,500m 
          方位:29度(北北東)



<参考>

「ナホトカ号」(1970年建造)と同型船(船名不明)の写真(原画を反転)
(出典:ソビエト・マーチャントシップス(1981年版))

主要目
全長:177.3m
幅:22.4m
総トン数:13,733トン


[戻る]