平成17年1月7日
海洋研究開発機構

2004年スマトラ島沖地震に関わる震央近傍における
緊急調査実施のお知らせ


  独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 加藤康宏)は、平成17年12月26日にインドネシア・スマトラ島沖で巨大地震が発生したことに伴い、緊急調査を実施することをお知らせいたします。

< 調査の目的 >
  今回発生した地震(M9.0)は、その地震動もさることながら、その津波によって歴史的な被害をもたらす結果となりました。現在でも、現地周辺の海域では依然として余震が起こっており予断を許さない状況にあります。海洋研究開発機構としては、このような状況を踏まえ、本年2月から3月にかけて震央海域を中心とする緊急調査を行うことになりました。
< 調査の概要 >
  今回の緊急調査では、海洋研究開発機構が有する海洋調査船「なつしま」及び無人探査機等(別紙1)を用いて、インドネシア・スマトラ島沖の震央海域周辺(別紙2)において、海底地形図の作成や海底の直接観測による海底地形変動探査および海底地震計を用いた余震分布観測等を行います(調査手法等の詳細については調整中)。
< 調査の意義 >
  この調査によって、海底にあらわれたであろう地形変動(地震断層や褶曲)について、断層位置の特定や、その変位量を含む挙動の特性を明らかにするとともに、震央ならびに変位の大きかった場所や震央の南側に海底地震計を設置・観測し、余震分布とそのメカニズムの詳細を明らかにするものです。
  なお、今回の調査は、地震後はじめて実際の震源域を直接観察するとともに、地震発生のメカニズムを把握することにより、余震で今後津波が発生した場合の予測や現在余震の広がっていない震央以南の海溝域について今後の破壊可能性等の的確な把握が期待されます。


問い合わせ先
  海洋研究開発機構
  スマトラ島沖地震及び津波調査グループ
  地球内部変動研究センター 海洋底ダイナミクス研究プログラム 担当 徐、木下
  TEL046-867-9323 FAX046-867-9315
  総務部普及・広報課 担当 高橋、五町
  TEL046-867-9066 FAX046-867-9055