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プレスリリース

2013年 1月 21日
独立行政法人海洋研究開発機構

トライトンブイ18号基の亡失について

1.概要

海洋研究開発機構(理事長 平 朝彦)は、熱帯域の暖水が世界中の気候に及ぼす影響等を調査するため、赤道域の洋上に海洋観測用のトライトンブイを19基設置し、観測を行っています。そのうちトライトンブイ18号基(平成24年6月9日、南緯1.5度、東経90度に設置)について、平成25年1月20日に、洋上部分が亡失していることが確認されましたので、お知らせします。

当該ブイは、昨年11月1日に突然通信が途絶し、当機構のむつ研究所において、ブイ取付けの発信機からの電波の監視を継続しておりましたが、通信が回復しないことから、現地を航行中の当機構の「よこすか」により現場での確認を行ったところ、当該ブイが設置海域に見当たらないことを確認しました。その際、海底設置部分については、「よこすか」船上で当該部分の「音響切離装置」からの音波を受信できたことから、海底に残ったままであると考えられます。

亡失の原因等については、現在、調査中です。

2.今後の予定

今後、残ったままの海底設置部分の回収を行い、亡失した原因を調査する予定です。その際、代替えのブイの設置も行う予定です。

3.その他

  • ブイ本体には、レーダー反射装置と夜間灯を装備している。
  • 海底設置部分については、残ったままであることが確認されているが、付近に敷設されている海底ケーブル等に接触する恐れはないと判断している。
  • 当該ブイが漂流している場合、船舶と接触等の恐れがあるため、海上保安庁海洋情報部に連絡した。(1月20日17時)
  • 当該ブイは、国際的プロジェクトであるRAMA (Research Moored Array for African-Asian-Australian Monsoon Analysis and Prediction)のブイ群の1つであり、取得された観測データはインド洋の気候変動研究に活用されている。

(記載日時は、日本時間)

参考情報

図1
参考図1:トライトンブイ配置図と18号基の位置
図2
参考図2:トライトンブイ18号基の概要
レーダー反射装置、夜間灯を装備しています。
破断位置は不明のため、洋上部の下にワイヤロープが付属している可能性もあります。

お問い合わせ先:

(本発表について)
海洋技術開発部 長期観測技術グループ 石原 靖久 046-867-9874
(報道担当)
経営企画部 報道室長 菊地 一成 046-867-9198